【書評・紹介】『父と追憶の誰かに』 住野よる

2022年8月19日小説,高校生(青春),青春小説,短編小説住野よる,岡勇一

劇場アニメ『君の膵臓をたべたい』の来場者特典として配布された短編小説
僕と桜良のその後描いた物語

ストーリー
描写
キャラクター
温かさ
独自性
電子書籍 無し
他のメディア展開 本編の小説、コミカライズ、
実写映画、アニメ映画

※小説『君の膵臓をたべたい』のネタバレを含みます。
『君の膵臓をたべたい』はこちら

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あらすじ

原作小説『君の膵臓をたべたい』の未来を描いた、「父と追憶の誰かに」と題された書き下ろしエピソード。

来場者特典 | 劇場アニメ「君の膵臓をたべたい」 (kimisui-anime.com)

書評

君の膵臓をたべたい』のその後を描いた短編小説です。
この短編小説を読みたいがために素人棒読み俳優を声優に起用したあの映画を見に行きました。
しかし、今となってはこの短編小説を手に入れるためにわざわざ行く必要があったのかと思わなくもない、個人的にはちょっぴり複雑な小説です。

主人公は「僕」の娘である高校生の「ふゆみ」。

もうこの時点で読まなければ良かったと少し後悔しました。
私の勝手な解釈というか淡い期待というかは、桜良との別れの後、囚われるというか一緒に生きていくというか少なくとも「僕」が友人達に囲まれながらも独身としてその生涯を終えるみたいな展開を期待していたので、ああ…、結婚して子供にも恵まれたのかと思ってしまいました。
まあそんな私の勝手な感想は置いておいて

ストーリーとしては、僕の娘であるふゆみが桜良の存在を初めて知って・・・、といった感じです。

この小説の素晴らしいところは、桜良との別れのあと僕が何を思い生きてきたのか、そして桜良と別れ、結婚し、娘が生まれた今この時を、桜良とのあの短い時間と比してどう思っているのかが僕と娘の会話からわかるところです。もうこの点に尽きます。

他にも、桜良の姪っ子(桜良の兄の娘)が登場したり、恭子とガムをくれるあのクラスメイトのその後が分かったりと色々おすすめしたい要素はあるのですが、さすがにネタバレが過ぎるので今回はこの辺で。

現状、映画を見に行った人が手放したものがほんの少数市場に出回っている状況ですが、著者の住野よる先生がいずれ本に収録したいと仰っているので、待てる方は高いお金を払わずとも本に収録されるのを待ったほうが良いのかなと思います。

君の膵臓のその後を描いた短編小説。
是非お読みください。

書籍

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自称システムエンジニアのくせに、農学系の地方国立大に通うおかしな生き物。 ひつぎ教育研究所社長。 好物は恋愛小説と生物学、哲学。BL以外はなんでも読む雑食。 一応、将棋のアマ三段。