【書評・紹介】『さかなクンの一魚一会 ~まいにち夢中な人生!~』 さかなクン
のん主演、沖田修一監督 『さかなのこ』名義で映画化
ギョギョっ!でお馴染みのさかなクンが語る、さかなクンがさかなクンになるまでの物語。
皆さんご存知、あのさかなクンさんの自伝です!(ややこしいので以後さかなクンと呼ばせて頂きます。)
ギョギョ!でお馴染みさかなクン。
テレビで見るときはハイテンションな魚好きの人といった感じですが、実はすごい人なんです!
なにせあの「クニマス」の再発見に一役買った方ですから!
ご存知の方も多いと思われますが一応ご説明を。
「クニマス」は名前の通り鮭の仲間で、以前は田沢湖にのみ生息する貴重な固有種でした。
しかし1940年、水力発電所の建設に伴い田沢湖の水が酸性化。結果クニマスは絶滅。
以来70年間絶滅したものと思われてきました。
しかし、クニマスは絶滅せず山梨県の西湖で生きていたことが判明!
詳細は本書にて語られていますが、この発見の立役者の一人が何を隠そうさかなクンなのです!
そんなさかなクンは、東京海洋大学の客員准教授にして名誉博士。
魚類学者やイラストレーターとして活躍されています。
ネット上では前述のクニマス再発見の他、数多の「さかなクンさん伝説」が語られていますが、実は全てが眉唾物というわけではなく、本当のことも以外に多いのです。
例えば昔の人気番組『TVチャンピオン』の全国魚通選手権で高校生ながら準優勝し5連覇。あるいは、中学生にして生きた化石であるカブトガニの人工孵化に成功など、本書でも事細かにその経緯が語られています。
そんなさかなクンがさかなクンになるまでの過程を綴ったのが本書です。
お魚のことをいつもわかりやすく説明してくれるさかなクンらしく、本書もとてもわかりやすく、自らのこれまでを説明してくれています。
最初は魚ではなくトラックや妖怪が好きだった。小学生時代、軟体動物学の権威である奥谷喬司先生に手紙を送ったら返事が返ってきて嬉しかった。などここでしか読めないさかなクンの話が満載です。
そんな本書の一番の魅力は、さかなクンのような異才が何故生まれたのかがわかるところにあると思います。
また「親ガチャ」、「教師ガチャ」の話になって申し訳ないのですが、ことさかなクンにおいても、やはりその人生には母や兄などの家族、そして教師などの身の回りの人との出会いが与えた影響は大きかったのだと思います。
さかなクンは自身の経験を踏まえつつ言います。
もしお子さんがいらっしゃったら、いまお子さんが夢中になっているものが、すぐに思い浮かぶはずです。それは虫かもしれないし、ゲームやお菓子かもしれません。つい「もうやめさない!」なんて言ってしまいたくなるかもしれません。けれど、ちょっとでもお子さんが夢中になっている姿を見たら、どうか「やめなさい」とすぐ否定せず、「そんなに面白いの?教えて。」と、きいてあげてみてください。きっとお子さんはよろこんで話をしてくれるはずです。その小さな芽が、もしかしたら将来とんでもなく大きな木に育つかもしれません。
さかなクンの一魚一会 ~まいにち夢中な人生!~ 260ページより
と。
綺麗事かもしれませんが、人は誰しも大きく飛躍することができると私は思っています。
成長する過程で親や周囲の大人によってその翼をもぎ取られ、結果として飛躍できないのだと。
もちろん環境が全てだなんて言うつもりはありません。自らの意思も重要です。
しかし、その自らの意思をサポートしてやれるのが周囲の環境なのです。
さかなクンは自らの好きを追求し、そして応援してくれる周囲の人があったからこそ、さかなクンになれたのではないかなと私は読んで思いました。
ギョギョっ!でお馴染みのさかなクンが語る、さかなクンがさかなクンになるまでの物語。
中学生でカブトガニの人工孵化成功、高校生で魚通選手権準優勝などさかなクンらしいエピソード満載。
是非お読みください!
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