【書評・紹介】『超高速!参勤交代』 土橋章宏
五日以内に江戸へ参勤せよ!?
実写映画化もされた時代小説コメディ!
| ストーリー | |
| 描写 | |
| キャラクター | |
| 独自性 | |
| 電子書籍 | 有り |
| 他のメディア展開 | 実写映画 |
あらすじ
今から5日以内に参勤せねば、藩を取り潰す(老中)。時間がない、金がない、人も足りない。藩の命運を賭けた男たちの疾走が始まる!
『超高速!参勤交代』(土橋 章宏)|講談社BOOK倶楽部 (kodansha.co.jp)
受賞歴
第37回城戸賞 受賞(全審査員満点)
第38回日本アカデミー賞最優秀脚本賞 受賞
書評
江戸時代、徳川吉宗の治世を舞台にした脚本を小説として出版したものが本作です。
題材は参勤交代。
突如幕府から5日いないの参勤を命じられた湯長谷藩(現在の福島県いわき市)一行を描いた物語。
脚本ということで、佐々木蔵之介主演で映画化もされ、前述のように日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した作品です。
話の主軸はとにかく急いで江戸へと向かう湯長谷藩一行と、その湯長谷藩を潰したいがためにあの手この手で妨害する老中・松平信祝の争い。
その合間合間に主人公である湯長谷藩主・内藤政醇やその周囲の人々の過去が明かされていったり、ちょっと笑えるような展開があったりと、飽きさせない工夫が要所要所に施されています。
主要キャラクターは前述の二人の他に
道案内として湯長谷藩に雇われた忍び・雲隠団蔵、
湯長谷藩城代家老・相馬兼続、
牛久街道牛久宿の飯盛女・お咲、
など個性豊かな面々が物語を紡ぎます。
この上記五人だけで評価するのなら間違いなく高評価でした。
では何故星3.5としたのか。
それは端役の描き方。
いや、筆者としては恐らく脇役のつもりで書いたのだと思います。活躍する場面もありますし。
ただ、その活躍する場面を読んだとき、ぽっと出のキャラが急に活躍しているようにしか読めない。
脇役が脇役として描かれてきたのではなく、端役として描かれてきたキャラが急に脇役になったかのように感じたのが評価を下げた理由です。
ストーリーは、全般的にコメディ要素を主体に、時にシリアスな場面も入れたりと面白い物語です。
ただ一方で元が脚本ということもあってか、戦闘シーンがやや冗長に感じる点もありました。
そこも評価が下がった理由です。
まとめて言ってしまえば、色々と300ページに詰め込みすぎやしないかと。
ストーリーにしてもキャラクターにしても、もう少し要素を削り、その分他のところをより深く掘り下げた方がより面白くなったのではないかと。
なにか読んでいて、薄いところは本当に薄いなと感じました。
しかし、展開としては本当に面白い作品です。
何よりコメディとシリアスの塩梅がただただ秀逸。
参勤交代を題材に描いたコメディ要素満載の時代小説。
是非お読みください!
単行本
文庫本
青い鳥文庫(映画ノベライズ)
映画『超高速!参勤交代』を元にノベライズした作品。
文は時海結以が担当。
ストーリーがやや異なります。
電子書籍
dorasyo329
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