『幼女戦記』副題まとめ ~発言者と意味を添えて~
『幼女戦記』各巻に付けられたサブタイトル。
そもそもこれって何語?
その意味を発言者と共にまとめました!

- 1. 副題一覧
- 1.1. 1 Deus lo vult
- 1.2. 2 Plus Ultra
- 1.3. 3 The finest hour
- 1.4. 4 Dabit deus his quoque finem
- 1.5. 5 Abyssus abyssum invocat
- 1.6. 6 Nil admirari
- 1.7. 7 Ut sementem feceris, ita metes
- 1.8. 8 In omnia paratus
- 1.9. 9 Omnes una manet nox
- 1.10. 10 Viribus Unitis
- 1.11. 11 Alea iacta est
- 1.12. 12 Mundus vult decipi, ergo decipiatur
- 1.13. 13,14 Dum spiro,spero
- 2. 全巻セット
- 3. 各巻の紹介
副題一覧
幼女戦記の副題、サブタイトルはその巻の最後のセリフから取られています。
言語はラテン語。
ことわざや名言のようなものもあれば、ただの言葉のこともあり。
この副題の存在が『幼女戦記』の面白さをより際立てせているとも言えるでしょう。
1 Deus lo vult
「Deus lo vult」。
意味は「神がそれを望まれる」。
発言者はターニャ。
本当にふざけた話だが、ターニャ・フォン・デグレチャフ少佐は帝国対世界という狂った未来予想を前提に憤っていた。
「よろしい、かかってこい、豚野郎。いや、相手になってやる! と言うべきですか」……神よ。これを。これを、貴方は望まれたというのですか?
幼女戦記1巻より
2 Plus Ultra
「Plus Ultra」。
意味は「更なる前進」。
発言者はターニャ。
「将校傾注、踟蹰なき前進あるのみである。前進せよ、さらに前へ前進せよ」
幼女戦記2巻より
そう、止まることは許されない。
「断固として前進せよ、生きて足踏みすることは許されん」
最初で最後の機会だろう。だからこそ、駆け抜けなければならないのだ。
ただ、前へ。
さらに、前へ。
3 The finest hour
「The finest hour」
意味は「至高の時間」、「最高の時間」。
発言者は連合王国のチャーブル首相。
さて、紳士淑女の皆様、それでは我々の最悪の時代に乾杯しましょう。そして願わくば我らが子孫に言わせたいものではありませんか。あの時代こそが、帝国にとっての最良の時代だった、と。そして今、永久の祖国が味わう最悪の時代に乾杯!
幼女戦記3巻 402ページより
4 Dabit deus his quoque finem
「Dabit deus his quoque finem」
意味は「神はこれらの困難に終わりを与えるだろう」。
発言は帝国軍参謀本部命令第四十一号から?
4巻だけはどこからの引用なのか確信が持てませんでした……。
そして、最後に一言そこには書きたされていた。
幼女戦記4巻 460ページより
”将兵諸君、反撃の時は近い”、と。
5 Abyssus abyssum invocat
「Abyssus abyssum invocat」。
意味は「地獄は地獄を呼ぶ」。
発言者はゼートゥーア中将。
地獄は地獄を呼ぶというわけだ。クソッタレめ。
幼女戦記5巻 500ページより
6 Nil admirari
「Nil admirari」。
意味は「何事にも驚かない」。
発言者はターニャ。
波乱万丈が世の常だとて、知って、受け止める覚悟だけはできる。
幼女戦記6巻 420ページより
「もう、何事にも驚くまいよ」
7 Ut sementem feceris, ita metes
「Ut sementem feceris, ita metes」。
意味は「蒔いた種は刈り取らねば」。
発言者はターニャ。
知らぬゆえに、彼女は、希望を抱いて笑う。
幼女戦記7巻 431ページより
「帝国は、種を蒔いた。いやはや、刈り入れ時が楽しみだ。……出典そのものは好きになれそうにもないが、蒔いた種は刈り取らねば」
8 In omnia paratus
「In omnia paratus」。
意味は「全てに備えよ」、「覚悟を決めろ」。
発言者はターニャ。
「……覚悟だけは、決めましょう」
幼女戦記8巻 424ページより
小さく、ターニャは相槌をこぼす。きっと、ろくでもないことを命じられるのだろう。必要なことだと正当化されるのだろうが、付き合う側になるのは酷く心外だ。
それでも、逃れられないとあれば覚悟は決めねばならない。……何事があろうとも、驚くことのないように。
9 Omnes una manet nox
「Omnes una manet nox」。
意味は「全ての人々を一つの夜が待ち受ける」。
発言者はレルゲン大佐。
帝国の先行きは、どうなのだ?
幼女戦記9巻 464ページより
夜が、待っているのではないのか?
「……悲観主義か。禁忌だと参謀教育で叩き込まれるわけだな、これは」
窓ガラスを覗き込めば、窶れ果てた顔が一つ。随分と、酷いものだ。夜を迎えるには、とてもではないがあまりに頼りない。
「……夜、か。嫌なものだな。だが、誰ならば夜から逃れえるのだ?」
10 Viribus Unitis
「Viribus Unitis」。
意味は「力を合わせて」。
発言者はレルゲン大佐とウーガ中佐。
「当分は、残業ですな。きっと家には帰れなくなる。娘を泣かせる親の出来上がりだ」
幼女戦記10巻 429~430ページより
愛妻家にして、良き父親としての属僚にレルゲン大佐はしかし、無理を命じる。それが職分だ。さりとて、彼は人間として頭を下げる。
「すまん。中佐、恨んでくれて構わん」
「恨みますよ、その上で……一致団結して、やりとげましょう」
あがこう。
もがこう。
無様に、醜悪に、そして、懸命に。
「「ライヒのために」」
11 Alea iacta est
「Alea iacta est」。
意味は「賽は投げられた」。
発言者はターニャ。
ゼートゥーア閣下は敗北を所与の前提として、悪足掻きを始めている。どちらの目が出るにせよ、サイコロを振り始めた。
幼女戦記11巻 419~420ページより
賽の目は、出てみるまで分からない。
けれども、ゼートゥーア大将である。サイコロのイカサマの一つも仕込んだと想定するべきだろう。
世界を騙すか、帝国を騙すか、それとも、全てを騙すか。
ターニャにすら、全容は分からない。
行く先に何があるのか、それが己に資するのか、はたまた新時代の濫觴たるかは想像するほかになし。
ただ、もう、始まってしまった。
仕方ないといえば、それまで。この小ぶりなジャガイモのごとく困窮しきった帝国の取り得る道はただ一つ。
ルビコンを超え、駆け抜けるしかない。
「……賽は投げられた」
もう後戻りだけはできないのだ。
12 Mundus vult decipi, ergo decipiatur
「Mundus vult decipi, ergo decipiatur」。
意味は「世界は騙されたい、故に騙される」。
発言者はゼートゥーア大将。
「逆だよ、君。私が騙したいのではない。彼らが騙されたくて仕方ないのだよ。誰もかれも、単純で分かりやすい構図を欲しているのだ」
幼女戦記12巻 475ページより
なにしろ、と葉巻をゆっくりと降ろし、ゼートゥーア大将は手を広げる。
「邪悪な帝国に、正義が勝つ。実に分かりやすい構図だ。……故に、彼らは自らを欺き、自らに欺かれる」
そうだろう、と。
にこやかに。
優しく。
いっそ、朗らかに。
歌い上げるようにして、ゼートゥーア大将はほくそ笑む。
「世界が騙されたがるならば、私に騙されてもらう」
13,14 Dum spiro,spero
「Dum spiro,spero」
意味は「私は息をする間、希望を持つ」。
キケロの残した言葉として知られます。
言い換えれば、「生きている限り、希望を失わない」。
作中での発言者はターニャ。
「立場というのは、難しいな」
幼女戦記13巻 468ページより
「中佐殿?」
「なんでもない。今、ただ、できることをやろう」
さぁ、とターニャは笑う。
「我々で、帝国を救うぞ。絶望するにはまだ早い。息がある限り、希望もある!」
全巻セット
各巻の紹介
dorasyo329
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