【書評・紹介】『終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか? #02』 枯野瑛
終わりかけた世界の片隅で。終わりを体験した嘘つき武官の少年は、ささやかな終わりを受け入れようとしている少女兵器たちに出会った――
終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか? #02 あとがきかもしれない/きっとあとがきだ より
既刊のネタバレを含みます。
第1巻はこちら。
| ストーリー | |
| 描写 | |
| キャラクター | |
| 独自性 | |
| 落差が大きい度 | |
| 電子書籍 | 有り |
あらすじ
〈聖剣〉セニオリスに適合したラキシュは眠れぬ夜を過ごす――。
「終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか?#02」 枯野 瑛[角川スニーカー文庫] – KADOKAWA
〈獣〉の侵食により死にかけた都市ライエル。
その外れの森で新たに発生した妖精の子供2人は、リンゴ、マシュマロと名づけられた。
「ふぇどーるーっ!」「ふぇどるー」
「まったく、どうして僕なんかに懐いてるんだか」
ぼやくフェオドール四位武官に、ラキシュは悪戯っぽい笑顔を返す。
彼女らと過ごす日々の中、フェオドールは自らの想いを告げることを決めるが、そこに〈十一番目の獣〉(クロワイヤンス)の『小瓶』が落とされる……。
新シリーズ、第2弾。
受賞歴
第53回 星雲賞 ノミネート
書評
次代を担う妖精。
ティアット、ラキシュ、コロン、パニバル。
そんな彼女たちが命を燃やして守る浮遊大陸群を滅ぼそうとする青年位官。
フェオドール。
そんな物語のすかもか。
第1巻は最後、ラキシュが前世の記憶に侵食されている描写で終わりました。
表紙イラストはそのラキシュ。
花かんむりを作りつつ、静かに涙を流しています。
料理が大好きで、3人のまとめ役で、セニオリスを受け継ぐ者。
この2巻はそんなラキシュの物語です。
そんな2巻を一言で形容するとするならば、
1巻ではその本性が隠されていました。
妖精郷の門が開かれようとしていながらも、まだ誰も犠牲になっていない。
大賢者が妖精と出会い、
エルクとカーマインレイクが浮遊大陸群でイーボンキャンドルと再会し、
ヴィレムがその命を燃やして妖精の居場所を作り、
ネフレンがそんな彼の傍にいる。
すかすか5巻で描かれたある種の希望とも呼べる展開。
世界は終末へと向かいながらも、まだその命脈を保っている。
そして、妖精達がこれ以上犠牲になることはない。
すかもか1巻で
〈広く包み込む五番目の獣〉が13番浮遊島に
〈重く留まる十一番目の獣〉が39番浮遊島に出現
と描かれながらも、まだその幻想に私は囚われていました。
でも、いろいろなことがあったとしても、大勢はそう簡単には変わらない。
『終末なにしてますか?』の題が持つ意味を改めて実感させられる第2巻です。
まあはっきり言って「終末もの」を思い起こさせる巻なわけですが、
『すかすか』から読んできた読者には待ちわびていたあの人が!
アイセアが登場します!
クトリとネフレンの親友。
残されてしまった年長の妖精。
カラー口絵に描かれる、大人の女性に成長したアイセア。
必見です!
どこか懐かしさを感じさせながらも、きっちりと終末模様を描いてくる2巻。
フェオドールに纏わるあれこれも徐々に徐々に。
すかもか第2巻。
是非お読み下さい!
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