【書評・紹介】『親友歴五年、今さら君に惚れたなんて言えない。』 三上こた
五年来の親友に恋をした
親友同士だからこそなかなか進展させられない両片想いな王道ラブコメディ!
イラスト:垂狼
| ストーリー | |
| 描写 | |
| キャラクター | |
| ラブコメ度 | |
| 独自性 | |
| 電子書籍 | 有り |
あらすじ
高校の入学式の朝、巳城陸は玄関先にいた女の子に一目惚れをした。おろしたての制服に、春の陽気を纏ったポニーテール。そんな目も覚めるような美少女は、五年来の親友だった――。
親友歴五年、今さら君に惚れたなんて言えない。 | 書籍情報 | スニーカー文庫(ザ・スニーカーWEB) (sneakerbunko.jp)
小学校からの親友・西園寺碧。昔からソフトボール一筋で、野球部だった俺と趣味も合い、いつの間にか気の置けない仲になっていた。そんな彼女の姿が、春休みの少しの間でこんなに変わって見えるなんて……。 一方、密かに陸に好意を寄せていた碧も、そんな陸の心情の変化に気付くわけもなく……。
「陸~、今日は一緒に何するー?」
「そ、そうだな……」
親友同士から始まる、距離感ゼロの両片想いラブコメ開幕!!
書評
ラノベあるある。
タイトル通りの作品です。
主人公・巳城陸とヒロイン・西園寺碧は五年来の親友同士。
陸は野球、碧はソフトボールを中学時代にやっていたものの、とある理由で引退し、二人そろって同じ高校に進学することに。
その高校を舞台に繰り広げられるラブコメディです。
そんなこの作品を一言で表すとするならば
陸と碧はお互いがお互いのことを好きでありながら、お互いそのことに気づかず進展なしな関係。
しかも二人は親友と呼べるほど仲の良い関係。
親友であるからこそ、関係を変えるための一歩をなかなか踏み出せない。
そんな二人のラブコメがこのお話の主軸です。
そしてそこに絡んでくるのがスポーツ。
二人は野球とソフトボールという球技でつながっています。
しかし前述の通り、とある理由で二人とも引退。
この野球とソフトボールというスポーツが二人のラブコメと絡み合って展開されていきます。
この作品はとにかく「二人の関係」に主眼を置いたものです。
他にも数人名前のある登場人物が出てきますが、物語の中心に絡んでくるわけではありません。
最初から最後まで、徹頭徹尾
親友であり、両片想いである二人の関係をただひたすらに描いています。
この点が本作の魅力であり、そして私がやや低評価である理由でもあります。
というのも、本当の本当に「二人の関係」しか描かれないと言っても過言ではないからです。
よくある
当て馬が現れ三角関係になるとか、
サブキャラ同士にもラブコメがあるとか、
他のキャラを巻き込んだ友人関係のゴタゴタに巻き込まれるとか、
そういう展開は一切ありません。
本当に「二人の関係性だけで描かれた物語」です。
であるからこそ、この二人の関係、やり取りが好きになれれば最高の作品となりえますし
そうでなければ、そうではなくなります。
私は後者になってしまった。それだけの話です。
何故ストーリーに魅力を見いだせなかったのか。
原因は単純に独自性の低さかなと。
両片想い。まあよくある展開です。
青春スポーツ。青春小説の王道と言っても良いでしょう。
その二つが上手いことかけ合わさって、それこそ相乗効果を発揮していると読んでいて思ったのですが、
やはり既視感が邪魔をする。。。
予想通りの展開が続きすぎて、一つもその予想が外れることなく予定調和となってしまった。
私がとにかく大好きな
恋のライバルなんて必要ない! 二人の関係性だけで描かれ敗者が存在しない恋の物語 であり、
もしかしたら今どこかで本当に紡がれているかもしれない恋の物語 であるのですが、
それを真正面から描いていることで、意外性がなかったという。。。
二人のキャラクターにしても、何か特筆性があるわけでもないですし。。。
昔の私が読んだら絶賛していたと思います(間違いなく)。
素晴らしい作品でもあると思います。
王道を突き詰めた作品に外れなんてあるわけがありません。
でも、であるからこそ。。。
X座標とY座標は同じ値なのに、Z座標だけ私が求めるものとこの作品で値が大きく違ってしまったみたいな、
ベクトルは同じ方向を向いているのに行き着いた先が違ったみたいな、
好きだけど、好きなんだけど、うーんっていう。
端的に言いましょう。
私はこの作品を、自信を持って人に勧めます。オススメします。
でも私が求めていたものとは微妙に違った。
そういうことです。
両片想い✕青春スポーツ
親友同士だからこそなかなか進展しない王道ラブコメ
是非お読みください!
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dorasyo329
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