【書評・紹介】『歴代内閣・首相事典 増補版』 鳥海靖、季武嘉也

受験勉強の息抜きに読みたい勉強になる本,教養書,事典,政治学,歴史

初代首相・伊藤博文から第101代首相・岸田文雄まで。
64人の首相と内閣から日本の近代史が見えてくる事典

編集:鳥海靖、季武嘉也

わかりやすさ
コストパフォーマンス
ページ数 838ページ+索引74ページ
電子書籍 無し
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あらすじ

明治18年の内閣制度開始以来、政治の中枢を担ってきた総理大臣とそれを支える内閣。伊藤博文内閣から岸田文雄内閣まで、101代の内閣と64名の首相を網羅し平易に解説した増補版。各内閣に関連する政党、政治・経済・社会上の政策・事件など、初版刊行以降の時事項目を新たに加えた約310項目を収録。激動の日本近現代史がみえてくる決定版。

歴代内閣・首相事典 増補版 – 株式会社 吉川弘文館 安政4年(1857)創業、歴史学中心の人文書出版社 (yoshikawa-k.co.jp)

書評

2023年現在の日本の首相、内閣総理大臣は岸田文雄氏です。
第101代。
その岸田首相を含めて、初代の伊藤博文から64人の首相及び内閣をまとめた事典です。

掲載されているのは、第101代第二次岸田文雄内閣まで。

閣僚名簿はもちろんのこと、各内閣の動き、そして首相の経歴や主要政策などの簡単な説明まで掲載されており、
この一冊があれば、日本の近代史。
明治維新から今に至るまでの歴史が全てわかるといっても過言ではない事典です。

事典らしく、事実を淡々と述べています。

本書のすごいところは、歴代首相と内閣を一冊でまとめているという点。
残念なことに、日本国民の政治への関心の低さからか、こういう事典は数少ないです。
序文によると、少なくとも21世紀以降の内閣まで扱っているのは本書だけの模様。

歴代首相の経歴、人となり。
そして歴代内閣の功績と負の遺産。

政治の面から日本史を見つめようと思ったら必携の書籍です。

特に受験勉強にこれほど役立つ事典はないと思います。
読むだけで近代日本史の大筋と日本政治史がわかります。

残念な点があるとすれば、101代分を一冊にまとめているため、各内閣の説明が少し物足りないところでしょうか。
あとは折角内閣の写真を掲載しているのに、どれが誰なのか書かれていない点。

しかし、これだけの量を一冊にまとめているのだから仕方ありません。

個人的には民主主義の進展と戦争への歩み、大正時代から昭和前期にかけての内閣の動きがわかりやすくてよかったです。

第19代 原敬内閣
平民宰相率いる日本で初めての純政党内閣から
第29代 犬養毅内閣
戦前最後の政党内閣
そして、第30代 斎藤実内閣
挙国一致内閣の成立とそれ以後の戦争への歩みと終戦。

このあたりの内閣の動きを読むだけで民主主義の進展と戦争への歩みとがとてもよくわかります。

もちろん事典ということで、本来は読み物ではなく調べ物に用いる書籍なのかもしれませんが、
読み物としてもとても面白い本であると思います。

何よりこれが1万円は安いです。

歴代内閣の歩みを一冊の本にまとめた事典。
是非お読みください!

単行本

増補版

通常版

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自称システムエンジニアのくせに、農学系の地方国立大に通うおかしな生き物。 ひつぎ教育研究所社長。 好物は恋愛小説と生物学、哲学。BL以外はなんでも読む雑食。 一応、将棋のアマ三段。