【書評・紹介】『一度だけでも、後悔してます。 1~3』 

完結済み,漫画,GL(百合),恋のライバルなんて必要ない! 二人の関係性だけで描かれ敗者が存在しない恋の物語,青年漫画,大人(恋愛),もしかしたら今どこかで本当に紡がれているかもしれない恋の物語,年の差,シリーズもの,恋愛漫画

家賃を支払う代わりにご奉仕!?
二人の女性の共同生活と日常を描いた心温まる百合漫画

一度だけでも、後悔してます1巻の表紙
著者:宮原都

ストーリー
キャラクター
微笑ましさ
優しさ
温かさ
独自性
電子書籍 有り
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あらすじ

「私とセックスしてください」カラダからはじまる、女の子どうしの関係。
「私とセックスしてください」
失業して家賃が払えなくなってしまった主人公・小塚ちよ(24歳女子)に
大家さん(19歳未成年女子)が持ちかけたのは、
家賃を支払う代わりに"ご奉仕"するという契約だった――!
大家さんといきなり一夜の関係を持ってしまった
小塚は、そのままなし崩し的に彼女と同居することに。
カラダからはじまった女の子同士の人間関係は、どこへ向かう……!?

「一度だけでも、後悔してます。(1)」宮原都 [電撃コミックスNEXT] – KADOKAWA

書評

いきなり始まる大家さんとの共同生活な百合です。

仕事を辞め、無職で収入もなく、家賃が払えない主人公・小塚ちよ。
そんな彼女に大家さん(19歳女性)が持ちかけてきたのは、家賃の代わりにご奉仕すること。

そして始まる二人の共同生活。

と言っても、夜の関係は最初の一度きり。
それも酒を飲んでいて記憶にない。

だけどその時言った言葉が、「めちゃめちゃ後悔してます」。

そしてその後は、大家さんと一緒に暮らして、頼み事を聞く。
そんな友達同士のルームシェア的な関係に。

なぜ大家さんは、主人公にそんな取引を持ちかけたのか。
なぜ主人公は夢だったゲーム会社を辞めてしまったのか。

二人の共同生活、日常を描きながら、二人の心に秘めた想いに迫っていく。
そんなお話です。

そんな本作、1つ目のオススメポイントは、

二人のやり取りが多い点

当たり前と言われれば当たり前ですが、それでもこういう作品は少しずつ登場人物が増えていくことも多いです。
実際に本作も名前のあるキャラクターは増えていきます。

しかし、メインはあくまで二人。
どの巻であっても描かれるのは二人。
他のキャラクターはあくまで脇役。

最初から最後まで二人の関係性を楽しめる作品です。

そして、その二人の関係性が良い!

大家さんと店子。
「奉仕」だけの関係。

それでも、共同生活をしているうちに、距離は縮んでいくものです。

これは「奉仕」だから。
「奉仕」だからしてくれている。

歪な契約と生まれていく新たな感情。

二人の関係性、心情を丁寧に描写している傑作です。

そして、2つ目のオススメポイントは、

温かくて優しくて微笑ましい物語

なところ。
ほわほわです。

確かに、お互いに事情があります。
現実は辛くて厳しいという話です。

だけど、ある人との出会いが、日常が、そんな暗いものを吹き飛ばしてくれる。
未来は明るい。

この作品は始まりこそアレですが、決して性的描写が強い作品ではないと思います。
そう感じる一つの理由が、なぜ相手を求めるのかということ。

一緒にいたい。近づきたい。温もりを感じたい。
好きだから。大好きだから。愛しているから。
つまるところ、全てが優しく温かい結末に行き着く物語なのだということです。

もちろんこれからも辛いことはあるかもしれない。
泣きたいこともあるかもしれない。
でも、この人と一緒なら。

まさに恋愛漫画。
まさに二人の物語。

二人の女性の共同生活と日常を描いた心温まる百合漫画。
是非お読みください!

単行本

電子書籍

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自称システムエンジニアのくせに、農学系の地方国立大に通うおかしな生き物。 ひつぎ教育研究所社長。 好物は恋愛小説と生物学、哲学。BL以外はなんでも読む雑食。 一応、将棋のアマ三段。