【書評・紹介】『自分会議』 藤子・F・不二雄

2023年5月13日漫画,解釈のしがいがある物語,青年漫画,単巻完結,SF漫画藤子・F・不二雄

藤子・F・不二雄が描くタイムパラドックス
各年代の自分が集まり開かれたのは、現在の自分がどの未来を選択すべきかを決める会議

著者:藤子・F・不二雄(発表時は藤子不二雄)

ストーリー
キャラクター
読後感
電子書籍 有り
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あらすじ

アパートの内見に来た僕。
初めて来た部屋のはずなのに、どこか見覚えがある。
子供の頃に見た夢の部屋に。
と、思っていたら何もない空間から突然男が現れこう言った。
「ぼくはきみだ。」
子供の頃に見た夢は、タイムマシンによって連れて行かれた未来の僕の部屋だったのだ。
そして、また始まる自分たちの会議。
色々な年代の僕が話し合う。どの未来を選択するべきか。

書評

藤子・F・不二雄先生によるSF短編の一作。
黒いです。


自分会議。
どこかで似た話を見た覚えがありませんか?

そう!『ドラえもん』。
第5巻に収録されている「ドラえもんだらけ」が似たようなお話でした。
こちらは、のび太に頼まれた宿題をやるために、ドラえもんが2,4,6,8時間後の自分をタイムマシンで連れてきて……。というお話。

一方、自分会議は、
・幼い頃の自分
・現在の自分
・9年2ヶ月後の自分
・23年後の自分
・33年後の自分
達が集まって、未来の選択をどうすべきか話し合うもの。

投資を考えるというのが近い感じでしょうか。

例えば、2023年現在、金の価格が暴騰しています。
これを2001年とかに知っていたらどうでしょう。
とにかく金を買い集めますよね。

2023年の自分に取ってみればそれは正しい選択です。

しかし、これから先はどうなるでしょう。

例えば、2030年まで待てば金の価格は1000倍になるかもしれない。
あるいは、日本円の価値が著しく低くなるかもしれない。
お金があるせいで誰も信じられなくなるとか、他の悩みが出てくるかもしれない。

n年後の自分にとっての最善がn+10年後の自分にとっての最善ではないかもしれないのです。
当然、会議は紛糾します。

そして突然訪れる衝撃のラスト。
いやはや。。。

そして、タイムトラベルものといえばの「タイムパラドックス」。
本作ではどう描かれるのか、要注目です。

藤子・F・不二雄先生が描くタイムパラドックス。
是非お読みください!

単行本

以下、短編の一つとして収録。

電子書籍

以下、短編の一つとして収録。

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自称システムエンジニアのくせに、農学系の地方国立大に通うおかしな生き物。 ひつぎ教育研究所社長。 好物は恋愛小説と生物学、哲学。BL以外はなんでも読む雑食。 一応、将棋のアマ三段。