【書評・紹介】『まんがでわかる松下幸之助の人生を拓く教え』 竹内一正
パナソニック(松下電器)の創業者にして「経営の神様」とも呼ばれる『松下幸之助』の経営哲学に触れる入門書的一冊
まんが:葉月
| ストーリー | |
| 絵 | |
| 読みやすさ | |
| わかりやすさ | |
| 専門性 | 低 |
| 電子書籍 | 無し |
あらすじ
理不尽な上司に不満やストレスを抱えていた会社員の綾瀬渚は、思いがけず、実家の豆腐屋の手伝いをすることに。腰かけ気分でスタートした渚だが、父を通して松下幸之助の考え方を知り、仕事や人を見る目が少しずつ変わっていく。渚はやがて、「自分らしい成功」を探し始める…。『道をひらく』『商売心得帖』『人生心得帖』「水道哲学」の極意とは?素直な心がすべてを導く。
まんがでわかる松下幸之助の人生を拓く教え 竹内 一正(監修) – 宝島社 | 版元ドットコム (hanmoto.com)
書評
松下幸之助。
知らない人はいないと思いたい。。。
いや、学校で教わる名前ではないので知らない人がいて当然と言えば当然ではあるのですが。。。
松下電器。現・パナソニックの創業者です。
一代で日本を代表する企業を作り上げた彼の経営理念は今なお人々に受け継がれています。
有名なところで言えば「松下政経塾」。
松下幸之助が設立した政治塾であり、その卒業生には与野党問わず国会議員が名を連ねています。
有名なところでは野田元総理や松野官房長官が卒業生です。
そんな松下幸之助の経営哲学、理念の一部を抜粋し、まんがでわかりやすくしたのが本書です。
一般企業で働いていた主人公が、仕事に悩み、実家の豆腐屋で働くようになって、その過程で周囲の人々から松下幸之助の哲学を学んでいくというストーリーです。
ここで勘違いしないで頂きたいのは、決して経営者だけに向けた本ではないということです。
副題に「人生を拓く教え」とあるように、どう生きていくかを問いかける内容であるともいえます。
1 松下幸之助はなぜ大成功を収めたのか?
2 部下を育て実力を開花させるには?
3 ライバルとの競争で真の勝利を収めるには?
4 乗り越えがたい困難にぶつかったら?
5 嫌な情報とはどう向き合うべきか?
6 仕事が「割に合わない」と感じたら?
7 周りに信頼される仕事の仕方とは?
8 仕事で認められ、いい人生を送るには?
4,6,8などは特に仕事以外にも役立てられる考え方と言えるでしょう。
松下幸之助の経営哲学を分類するとしたら、それは「実践哲学」です。
松下幸之助が起業し、経営していく上で培ってきた経験から生まれたものです。
それは、生きていく上で応用がすぐにきくというメリットもあれば、科学的に本当に正しいのかというデメリットもあります。
まあ、経営哲学に科学も何もないと言われればそれまでなのですが、
例えば、「社会銀行」という考え方が出てきます。
なんぼでももらいたい気持ちはようわかる
『まんがでわかる松下幸之助の人生を拓く教え』 120ページより
けど君たちはまだ若い
たとえ今、
自分は給料の倍ぐらいの働きをしていると思っても
その分は”社会銀行”に預金したと思いなさい
やがて大きな利息がついて自分に戻ってくる
この我慢ができるかできないかで君たちの将来は大きく変わる
私なりの解釈で言えば、リターンのない経験もいずれ自分に返ってくるといったような感じでしょうか。
別にこの考え方を否定しようという気はありません。
ただ、本当に返ってくるのかということです。
松下幸之助は莫大な利息として返ってきたでしょう。
この考えに賛同している人々も利息が返ってきたのでしょう。
ですが、統計学的にデータを取った時、果たして利息が返ってきたといえる人はどれだけいるのかと。
また、いわゆるブラック企業が松下幸之助の理念に目を向けず、この言葉だけを引用していたら、それは地獄です。
何より、松下幸之助が生きていた時代と今の時代は違います。
今の社会に、貯蓄した"社会預金"の利息を将来払ってくれるほどの体力が果たしてあるのでしょうか。
戦前、戦中、戦後。
21世紀生まれの私にとって、当時の人々が未来のことをどう思っていたのかは、想像することしかできません。
ですが、当時を生きた人々の言葉を聞いて思うのは、今の日本社会なんかに比べれば、よほど希望があったのではないかと。
その希望があった時代の経験則を果たして今のお先真っ暗な日本社会にそのまま適用することができるのかと。
こういう本すべてに言えることですが、本を読んで得たことを活かすも殺すも自分次第です。
そのまま受け取るのではなく、いかに自分の中で噛み砕いて消化するかが重要であると思います。
松下幸之助の考え方に触れることのできる入門書的一冊。
是非お読み下さい。
単行本
dorasyo329
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