【書評・紹介】『アンビシャス 北海道にボールパークを創った男たち』 鈴木忠平
「エスコンフィールドHOKKAIDO」
日本ハムファイターズの本拠地として北広島市に作られた野球場
その創造を追ったドキュメンタリー
装画:吉實恵
| 読みやすさ | |
| 感動度 | |
| 電子書籍 | 有り |
あらすじ
ファイターズ本拠地移転。13年前今までとは別の土地にボールパークを創る構想が生まれた。それを形にする為に戦った男たちがいた。
『アンビシャス 北海道にボールパークを創った男たち』鈴木忠平 | 単行本 – 文藝春秋BOOKS (bunshun.jp)
書評
北海道日本ハムファイターズ。
2022年に新庄剛志氏ことビッグボスが監督に就任したことでも話題となりました。
そして、2022年。
北海道日本ハムファイターズはその本拠地を札幌ドームから自前のエスコンフィールドHOKKAIDOへと移転します。
なぜ、札幌ドームを離れたのか。
なぜ、自前の球場を創ったのか。
なぜ、札幌市ではなく北広島市だったのか。
この球場、そしてボールパークが創られることとなった背景、経緯。
それらを関係者、
北海道日本ハムファイターズ、その親会社である日本ハム、北広島市、札幌市、更にはその取材を行っていた新聞記者まで
を主人公において、彼らのバッググラウンドにまで言及しながら描かれたノンフィクションです。
有名所では、
前沢事業統括本部長、島田球団代表、三谷事業統括本部副部長、吉村GM
そして秋元札幌市長が登場人物。
というよりも、各章、各節の主人公として登場します。
そんな本作の特徴というかは、正義と悪の対立ではない。
具体的に誰かが悪い訳では無い。
といった点が挙げられると思います。
一野球ファンからすれば、いまいち納得のいかない話ではあります。
札幌ドームとファイターズ。
ネット上ではかなり騒がれていましたから。
しかし、本作を読むと、本当に誰かが悪いわけではなかった。
そのように思わせてくれます。
そして何より、本作の良いところは
北海道にボールパークを作る。
ただの球場ではありません。
ボールパークです。
球場だけではなく、宿泊施設・商業施設などを含んだ複合的な場。
ただ野球を観戦するだけでなく、人が集まり繋がる場。
そんな場所を作るんだ。
その情熱が文章から伝わってきます。
野球に興味のない人であっても、この壮大な夢を追いかける本作は面白い読み物となるのではないでしょうか。
加えて、本作にはある一人の人物が、直接的に登場しないまでも、その名前が度々言及されます。
新庄剛志
監督となったからこうした言及が多いのだという見方もあると思います。
しかし、私はやはり新庄監督がファイターズにとって重要な存在であるから度々言及されるのだと思いました。
ファイターズは元々東京の球団です。
それが北海道に移転したのが2004年。
そしてその年に、メジャーリーグからファイターズへとやってきたのが新庄監督。
札幌ドームを満員にするという目標を掲げ、
オールスターでのホームスチールに代表されるプレーで、
そして奇抜なファッションや 入場方法で、
北海道の野球を盛り上げた人物。
日本一を達成して引退というあまりにも格好良い立ち去り方をした彼が、北海道日本ハムファイターズにとってどんなに大きな存在であったか。
それがよくわかります。
加えて、彼が監督として北海道に戻ってくるにあたってどのようなやり取りがあったのか。
そうした話も少しばかり書かれています。
エスコンフィールドHOKKAIDOの誕生秘話を描いた作品。
是非お読みください!
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