【書評・紹介】『Dr.コトーのモデル Dr.瀬戸上の離島診療所日記』 瀬戸上健二郎
Dr.コトーのモデルが語る離島医療の現実
| 読みやすさ | |
| 考えさせられる度 | |
| 専門性 | 低 |
| 電子書籍 | 有り |
あらすじ
これが「Dr.コトー診療所」の原点である。
Dr.瀬戸上の離島診療所日記 | 書籍 | 小学館 (shogakukan.co.jp)
「Dr.コトー診療所」のモデルになったスーパードクターだからできた、離島における難しい医療の現実。そして、住民誰もが家族のような下甑島(しもこしきじま)での人間のふれあいなど、医師として夫として、そして父としての日々。
書評
Dr.コトー診療所
ご存知でしょうか?
自分で言うのもなんですが、若い人は知らないかな?
漫画、そしてドラマで知られる作品のことです。
ジャンルとしては医療もの。
”生きること”を問い続ける離島医療物語
Dr.コトー診療所 山田 貴敏(著/文) – 小学館 | 版元ドットコム (hanmoto.com)
本土から船で6時間かかる絶海の孤島・古志木島に、東京の大学病院で
外科医をしていた五島健助が赴任。穏やかな性格で頼りなさそうに見えるが、
じつは強靭な意志と高い技術で数々の難手術をこなす天才外科医。
最初はなかなか受け入れてもらえなかった五島だが、小学生のタケヒロや
看護師の星野彩佳たちの命を救って以来、島民の信頼を得る。ちなみに、
本名は「ゴトウ」だが、やがて「コトー」の愛称で呼ばれ、慕われるようになる。
温暖な気候の古志木島は人口約1000人。個性豊かな人々が住んでいて、
それぞれがさまざまな事情や病気を抱えて暮らしている。それらすべての
人たちを温かく包み込み、コトーは今日も島民の生命を守り続けている!!
原作となる山田貴敏先生の漫画は累計発行部数1200万部を突破する人気作。
2003年には吉岡秀隆主演で実写ドラマ化もされました。
そして、2022年。
続編が劇場版作品として帰ってくることに!
離島医療、無医村問題を描き、この作品をきっかけに医師を志す人もいるほどの人気作です。
そんなDr.コトーのモデルとなったのが本書の著者でもある瀬戸上健二郎 医師。
鹿児島県下甑島にある「下甑手打診療所」で39年もの間、地域医療に携わってこられた方です。
専門は胸部外科でありながら、他の外科はもちろんのこと、産婦人科や果ては獣医の代役まで。
ただひたすらに島民のために尽くしてこられたと言えるのではないでしょうか。
そんな著者が語る地域医療、離島医療の現実。
第一部では、著者の記憶に残った医療や患者。そして、地域医療に携わることとなったきっかけが語られます。
麻酔器もレントゲンも酸素も輸血パックもない。
そんな状況から始まった著者の診療。
最終的には腫瘍の切除などの手術を行えるまでの環境に。
長年に渡って地域医療に携わってきた著者の離島への思いや医療への思いが語られています。
そして、第二部はタイトルにもあるように著者の日記。
月刊誌「国民健康保険」の直診日記で4年間に渡って連載された著者の記事が全て掲載されています。
著者は医師ではありますが、軽妙な語り口調でわかりやすく書かれており、その点なんの問題もありません。
医療についても、読者に知識が求められるということもありません。
本書の意義はひとえに地域医療の当事者が事実を語ったという点にあると思います。
地域医療、離島医療、医師という仕事、ヘリ搬送、インフォームド・コンセントetc…..。
これから更に少子高齢化が進み、地方の過疎化は進んでいくことでしょう。
無医村の問題は現代日本の抱える社会保障制度の大きな問題の1つです。
また、コロナ禍によって日本の抱える医療の問題が明らかになった今だからこそ、読む価値が更に増す本でもあると思います。
恐らく、読者は感動することでしょう。
それこそ、Dr.コトー診療所を読んだときのように。
しかし、感動して終わりではいけないと思います。
地域医療の課題を知った上で、自分なりの答えを見つけることが必要であると思います。
Dr.コトーのモデルとなった医師が語る地域医療。
是非お読みください!
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