【書評・紹介】『先生、シマリスがヘビの頭をかじっています!鳥取環境大学の森の人間動物行動学』 小林朋道
食べられる側のシマリスが、食べる側のヘビの頭をかじるとは?
鳥取環境大学、小林朋道先生の面白くて楽しい日常!
| 読みやすさ | |
| わかりやすさ | |
| 軽妙さ | |
| 専門性 | 低 |
| 電子書籍 | 有り |
あらすじ
ヘビを怖がるヤギ部のヤギコ
先生、シマリスがヘビの頭をかじっています! (tsukiji-shokan.co.jp)
高山を歩くアカハライモリ
飼育箱を脱走したアオダイショウのアオ……
大学キャンパスを舞台に起こる動物事件を
人間動物行動学の視点から描き、
人と自然との精神のかかわりを探る。
今、あなたのなかに眠る太古の記憶が目を覚ます!
書評
シマリスがヘビの頭をかじっている。
『君の膵臓をたべたい』に匹敵するくらいには、ある意味、衝撃的なタイトルです。
だって考えてもみてください。
弱肉強食の自然界。
シマリスは食べられる側。
ヘビは食べる側。
ヘビがシマリスを丸呑みにするのならわかります。
ですが、シマリスがヘビの頭をかじるとは……?
死んでいるヘビならともかく、生きているヘビに、食べられてしまうリスクを冒してまで、シマリスが近づいて、しかも頭をかじる理由とは?
実はきちんとした理由がある模様。
その理由は本書を読んで知ってください!
こうした学問は「動物行動学」と呼ばれます。
名前そのまま、動物の行動を研究する学問。
コンラート・ローレンツ博士が創始したとも言われています。
本書はそんな動物行動学を研究する科学者、小林朋道先生の本です。
舞台は小林先生の勤務先でもある、鳥取県立鳥取環境大学。
その鳥取環境大学で起こる、というより小林先生の周りで起こる動物たちとの賑やかな日々を綴ったものが本書です。
教養書というよりも、イメージとしてはエッセイに近い感じ。
読むのに必要な予備知識はいりません。
わかりやすく説明されています。
なんなら学術的なところを飛ばして読んでも面白いです。
目次を挙げると
- イノシシ捕獲大作戦
- 駅前広場にヤギを放しませんか?
- 駅前に残された"ニオイづけ"はタヌキの溜め糞?
- 餌は目で、ヘビはニオイで察知するヤギ部のヤギコ
- 飼育箱を脱走して45日間生きぬいたヘビの話
- シマリスはヘビの頭をかじる
- イモリ、1500メートルの高山を行く
- ナガレホトケドジョウを求めて谷を登る懲りない狩猟採集人
- 1万円札をプレゼントしてくれたアカネズミ
- 野外実習の学生たちを"串刺し"に走りぬけていった雌雄のテン
- 自分で主人を選んだイヌとネコ
章題だけでも面白くありませんか?
ちなみに私のオススメは「飼育箱を脱走して45日間生きぬいたヘビの話」。
起承転結がしっかりとしていてそもそも読み物として面白いです。
もちろん生物学の話も入ってきて、
そして締めの一言で「お前が言うな!」となる。
もちろん脱走ヘビの話だけでなく、どの話もとても興味深いです。
でも一番面白いのは、動物よりも著者の小林先生だったり。。。
「1日のうち少しでも野生生物との"交流"をもたないと体調が悪くなる。」
そんな小林先生の大学での日常を綴ったエッセイ的生物本。
是非お読みください!
単行本
dorasyo329
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