【書評・紹介】『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』 川上和人
独特な語り口がクセになる
鳥類学者による爆笑エッセイ
| 読みやすさ | |
| 笑える度 | |
| 専門性 | 低 |
| 電子書籍 | 有り |
あらすじ
必要なのは一に体力、二に体力、三、四がなくて、五に体力?! 噴火する火山の溶岩、耳に飛び込む巨大蛾、襲い来るウツボと闘いながら、吸血カラスを発見したのになぜか意気消沈し、空飛ぶカタツムリに想いをはせ、増え続けるネズミ退治に悪戦苦闘する――アウトドア系「鳥類学者」の知られざる毎日は今日も命がけ! 爆笑必至。
川上和人 『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』 | 新潮社 (shinchosha.co.jp)
書評
鳥類学の教養書、専門書を期待した方。残念でした。
9割方鳥類学者によるおもしろエッセイです。
いや、鳥類の専門書的な側面もあるんです。
ウグイスの学名と和名とか、吸血鳥類とか、鳥とカタツムリの話とか、題材は鳥なんです。
鳥類についてわかりやすく解説されているんです。
ただ、そうした専門的な部分よりもエッセイとしての要素が強すぎて霞んじゃっているだけで…。
ただひたすらにギャグ?の連続です。
鳥の話をしている間にも矢継ぎ早にこれでもかとギャグを詰め込んできています。
そしてそれが面白いから救いようがない。
途中から鳥の話よりも筆者の文章が読みたいが為に読み進めるようになると言っても過言ではないエッセイです。
内容としては、1年の約1/3を小笠原諸島で過ごす鳥類学者なだけあって、その多くが日本の島に生息する鳥の話です。
メグロ、ハシナガウグイス、アカガシラカラスバト(アカポッポ)、オガサワラヒヨドリ、オガサワラヒメミズナギドリ、キョロちゃんetc…..。
他にも鳥に食べられても生き延びるカタツムリや、シカの血を吸うカラス、鳥と恐竜、死んだフリに効果はあるのかといったことから、無人島での実地調査、英語が苦手な筆者の国際会議出席など鳥類に関係あることからあんまりないことまで面白おかしくそれでいてわかりやすく語られています。
特に面白いと思ったのが「オガサワラヒメミズナギドリ」の話です。
もしかしたら記憶にある方もいるのでは?
実はこの鳥、2011年に新種として認定されたばかりの鳥で、当時その貴重な新種が小笠原諸島に生息していることが分かりニュースで報じられたりもしました。
このオガサワラヒメミズナギドリが小笠原諸島に生息していることを発見したのが何を隠そう本書の筆者。
その研究に至るまでの過程や筆者がやらかしてしまったとんでもないミスなどが面白おかしく語られています。
また、チョコボールのキョロちゃんの話も面白いです。
鳥類学者が真剣にキョロちゃんは一体どういう鳥なのかということを考察する内容で、そのオチまで含めて笑えます。
また、畠山モグ先生によるリアル・キョロちゃんのイラスト(科学的スケッチ)がすごいです。デフォルメされたあの可愛いイラストのキョロちゃんがもし実在したらこんな感じになるのか…と驚嘆しました。
独特な語り口がクセになる、鳥類学者による爆笑エッセイ
是非お読みください!
単行本
文庫本
電子書籍
dorasyo329
最新記事 by dorasyo329 (全て見る)
- 【書評・紹介】『決断 生体肝移植の軌跡』 中村輝久 - 2023年9月17日
- 【書評・紹介】『休日のガンマン』 藤子・F・不二雄 - 2023年8月13日
- 【書評・紹介】『劇画・オバQ』 藤子・F・不二雄 - 2023年8月6日




















コメント
コメント一覧
まだ、コメントがありません
プライバシーポリシーが適用されます。