【書評・紹介】『銀河英雄伝説3 雌伏篇』 田中芳樹
半身を失ったラインハルト
初陣を迎えたユリアン
査問会に召喚されたヤン
遂に戦いの火蓋が切られる
1巻のネタバレを含みます!
1巻はこちら。
| ストーリー | |
| 描写 | |
| キャラクター | |
| 続きが気になる度 | |
| 独自性 | |
| 電子書籍 | 有り |
| 他のメディア展開 | コミック、テレビアニメ、OVA、アニメ映画、外伝、実写映画、オーディオブック、演劇、ゲーム、ミュージカル |
あらすじ
亡き親友との銀河の覇者となる約束を果すべく決意を新たにしたラインハルトに、イゼルローン攻略のための大計が献じられた。その裏で暗躍する第三勢力フェザーンの狙いとは。一方、ユリアンの初陣からの帰還に安堵する間もなく、ヤンは査問会に召喚され、同盟首都に向かう。だがその隙を衝くようにイゼルローンの眼前に帝国軍要塞が出現。巨大要塞同士の戦いの火蓋が切られた! 解説=細谷正充
銀河英雄伝説〈3〉 雌伏篇 – 田中芳樹|東京創元社 (tsogen.co.jp)
受賞歴
第19回星雲賞 受賞
書評
歴史に残る屈指の名作。
『銀河英雄伝説』、略して「銀英伝」の第3巻です。
門閥貴族を打ち破り、半身とも言えるキルヒアイスを失いながらも宇宙の半分を手に入れたラインハルト。
信頼する人物が引き起こしたクーデターを鎮圧し、民主主義を回復したヤン。
内の憂いを断った2巻の次はもちろん外の患い。
イゼルローン要塞にて新たな戦いが勃発します。
そんな3巻
1つ目のオススメポイントは、
ユリアン・ミンツ軍曹待遇。
スパルタニアンのパイロットとして遂に初陣を飾ります。
そして主要人物ですから、当然戦いも詳細に描写されます。
今まではどちらかというと戦記小説の色が濃かったですが、というかこれからも濃いですが、
ことユリアンの戦闘については、臨場感ある戦闘描写が描かれます。
ユリアンの保護者、ヤン提督は一兵士としては全く役に立たない人物ですが、被保護者のユリアンは果たして……?
そして、2つ目のオススメポイントは、
舞台はイゼルローン要塞。
今までも戦いのスケールはそれはそれは大きかったです。
同盟軍の帝国領侵の損害は実に2,000万人。
しかし、今回は今までとはまた違った意味でスケールの大きな戦いが描かれます。
これぞSFな戦争です。
3巻、3つ目のオススメポイントは、
1巻から胡散臭い存在として描かれてきたフェザーン。
そのフェザーンでまた新たな物語が始まります。
関わるのはフェザーン領主ルビンスキーとその補佐官ケッセルリンク。
思いもよらない物語が帝国、同盟に続きフェザーンでも紡がれていきます。
そして最大のオススメポイントは、
査問とは文字通り
調べ問いただすこと。特に、団体が、その構成員の犯した不正や過誤につき、本人を呼んで取り調べること。
査問とは – コトバンク (kotobank.jp)
この場合は、政府による軍人に対する査問です。
さて、ヤン提督は査問会に召喚されるようなことをしたでしょうか?
帝国軍を撃退し、クーデターを鎮圧した不敗の魔術師。
国防委員長の演説に拍手せず、クーデターの鎮圧に際し「たかだか国家の存亡」と言ったエル・ファシルの英雄。
まあそういうことです。
して、このやり取りが最高なのです。
修辞学とはよく言ったもの。
言葉での殴り合い、もとい不敗の魔術師による一方的な反撃は読んでいてスカッとします。
そして何より、ヤン提督はさっさと軍を辞めたいと思っているお人。
そんな人が査問会に召喚されネチネチお上から色々と言われるのです。
堪忍袋の緒が切れるのも時間の問題。
果たしてヤン提督の運命は?
お楽しみ下さい(笑)
内憂の次は外患。
再び幕を開けた帝国と同盟の終わりなき戦い。
勝利するのは果たしてどちらか。
是非お読みください!
紙書籍
マッグガーデン・ノベルズ(2018年)
創元SF文庫(2007年)
徳間デュアル文庫(2000年)
徳間文庫(1997年)
トクマ・ノベルズ(1984年)
電子書籍
全巻セット
dorasyo329
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