【書評・紹介】『銀河英雄伝説4 策謀篇』 田中芳樹
皇帝の誘拐をきっかけに戦争はより苛烈さを増していく
同盟と帝国の戦いは遂にフェザーンを巻き込んだ
1巻のネタバレを含みます!
1巻はこちら。
| ストーリー | |
| 描写 | |
| キャラクター | |
| 続きが気になる度 | |
| 独自性 | |
| 電子書籍 | 有り |
| 他のメディア展開 | コミック、テレビアニメ、OVA、アニメ映画、外伝、実写映画、オーディオブック、演劇、ゲーム、ミュージカル |
あらすじ
第3勢力フェザーンに操られた門閥貴族の残党が7歳の皇帝を誘拐、自由惑星同盟の協力を得て帝国正統政府樹立を宣した。だが、フェザーン高官と密約を交わしていたラインハルトはこの状況を逆手に取り、フェザーン回廊を通って同盟へ大進攻することを目論む。その真意を見抜きながらもイゼルローン防衛から動けぬヤンと、帝国軍の双璧の1人ロイエンタールの死闘が幕を開けた! 解説=堺三保
銀河英雄伝説〈4〉 策謀篇 – 田中芳樹|東京創元社 (tsogen.co.jp)
受賞歴
第19回星雲賞 受賞
書評
歴史に残る屈指の名作。
『銀河英雄伝説』、略して「銀英伝」の第4巻です。
帝国軍を撃退しイゼルローンを守ったヤン。
ケンプ提督を失ったラインハルト。
戦争は少し沈静化すると思われるも、フェザーンが暗躍。
帝国と同盟を驚愕させる事件が起こるまであと1ヶ月というところで終わった第3巻。
第4巻はその事件、皇帝誘拐事件とそれに伴う戦いが描かれます。
敵の敵は味方理論。
語源も定かではないほどの昔から語り継がれてきた言葉です。
あらすじの通り、皇帝を誘拐した門閥貴族の残党。
彼らの敵はもちろんラインハルト。
宇宙の半分を支配する男に対抗するためには、もう半分の支配者に縋るしか無い。
皇帝と門閥貴族は自由惑星同盟へと駆け込みます。
そして当然のごとくラインハルトはこの状況を利用。
皇帝奪還という大義名分の元、遂に同盟への大規模侵攻を決意。
その侵攻に対することができるのはもちろん唯一人。
この4巻は5巻の前哨と呼ぶに相応しい物語です。
そんな4巻、1つ目のオススメポイントは、
帝国の問題点を理解しながらも忠誠を誓い続け、同盟に亡命したメルカッツ提督。
ヤン提督に信頼され、一時は艦隊を預かることもあることもあったメルカッツ提督。
実直、誠実、老練、温厚。
非の打ち所のない帝国軍人が亡命先で帝国正統政府の樹立を知ったら……?
ラインハルトに敵うはずのない政党政府。
自分の意志で亡命してきたわけではないことが明らかな皇帝陛下。
彼は一体どのような決断を下すのでしょう。
2つ目のオススメポイントは、
フェザーンの領主、ルビンスキー。
その補佐官、ケッセルリンク。
血の繋がった親子でありながらも、子は父を恨み、父もそのことを知った上で利用している。
この物語も遂に4巻でひとつの結末を迎えます。
ケッセルリンクの復讐は成功したのか。
ルビンスキーはその時何を思ったのか。
乞うご期待です。
今一度にはなりますが、この4巻は5巻の前哨線という意味合いが強いと私は思います。
遂に真っ向からぶつかるラインハルトとヤン・ウェンリー。
それを描く5巻の前日譚としての第4巻。
そして、フェザーンの物語にも大きな転機が訪れる第4巻。
是非お読みください!
紙書籍
マッグガーデン・ノベルズ(2018年)
創元SF文庫(2007年)
徳間デュアル文庫(2000年、2001年)
徳間文庫(1997年)
トクマ・ノベルズ(1984年)
電子書籍
全巻セット
dorasyo329
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