【書評・紹介】『銀河英雄伝説5 風雲篇』 田中芳樹
遂に再び相まみえる2人の英雄
物語は一旦の結末を迎える
1巻のネタバレを含みます!
1巻はこちら。
| ストーリー | |
| 描写 | |
| キャラクター | |
| 続きが気になる度 | |
| 独自性 | |
| 電子書籍 | 有り |
| 他のメディア展開 | コミック、テレビアニメ、OVA、アニメ映画、外伝、実写映画、オーディオブック、演劇、ゲーム、ミュージカル |
あらすじ
フェザーンを制圧下に置いた帝国軍は、今や同盟首都の目前にまで迫っていた。ヤンはイゼルローン要塞放棄を決断、民間人を保護しつつ首都へ急行する。圧倒的な優勢を誇る敵軍に対し、ヤンは奇策を用いて帝国の智将たちを破っていくが、ラインハルトの大胆な行動により、彼との正面決戦を余儀なくされる。再び戦火を交える“常勝”と“不敗”。勝者となるのははたしてどちらか? 解説=日下三蔵
銀河英雄伝説〈5〉 風雲篇 – 田中芳樹|東京創元社 (tsogen.co.jp)
受賞歴
第19回星雲賞 受賞
書評
歴史に残る屈指の名作。
『銀河英雄伝説』、略して「銀英伝」の第5巻です。
フェザーン回廊が帝国の手に落ちた第4巻。
同盟への道を手に入れたラインハルトは遂に前進を始めます。
対する同盟。
不敗の魔術師はイゼルローン要塞を放棄。
ラインハルトを迎撃すべく転進します。
ラインハルトとヤン・ウェンリー。
2人の英雄の過去最大の直接対決が描かれるのが第5巻です。
そんな5巻、
1つ目のオススメポイントは、
権力を手中に収めたラインハルトによる
直接対決!
2人の戦いはこれまで2回ありました。
1回目は、1巻で描かれたアスターテ会戦。
ラインハルトが勝利を収めつつあった中、指揮権を移譲されたヤンが奮戦し、
敗北しながらも、戦略目標を達成。
ヤンは最初から指揮権を手にしていたわけではありませんでした。
2回目は、アムリッツァ会戦。
フォーク准将に代表される同盟の無能さが顕となった帝国領侵攻作戦の結末。
既に敗北を喫しつつあった同盟軍の最後の戦いはもちろん敗北。
この戦いにおいても、ヤンは全体の指揮権を持っていませんでした。
というかそもそも侵攻作戦自体に反対でした。
そのような手足を縛られた状況であっても完敗はしなかった不敗の魔術師。
では、そんな彼が手足を縛られずにラインハルトと相対したら……?
必見です!
2つ目のオススメポイントは、
最早周知の事実であったフレデリカの想い。
2人の再会から約3年。
父親のクーデターやヤンの査問会など色々とありましたが、
遂に物語が動きます。
フレデリカの想いは一体どうなるのか。。。?
そして、3つ目のオススメポイントは、
最大の敵を前にして一体何を葛藤するのかと思うでしょう。
しかし、ヤンは悩みます。
ここで勝ち、ラインハルトを倒したら、その後はどうなるのか。
同盟は救われる。
でも、ラインハルトを失った帝国は、帝国の民はどうなるのか。
強力な指導者たるラインハルトを倒すことは、人類にとって望ましいことなのかと。
ヤン提督は頭が良すぎるし、考えすぎですね。
でも、懸念することは事実です。
やっと貴族から解放された帝国の人民のことを考えた時、その庇護者たるラインハルトの存在は極めて大きなものです。
同盟にとっては唯一にして最大の敵が消えるのですから喜ばしいこと。
帝国正統政府が施政権を取り戻せば、宇宙から独裁国家も消えますし、良いことずくめです。
しかし、単純にそう割り切れないヤン提督。
こここそが彼の強みであり、弱みであり、ヤン・ウェンリーというキャラクターの魅力だと思います。
遂に描かれるヤンとラインハルトの決戦。
勝利するのは果たしてどちらか。
是非お読みください!
紙書籍
マッグガーデン・ノベルズ(2018年)
創元SF文庫(2007年)
徳間デュアル文庫(2001年)
徳間文庫(1997年)
トクマ・ノベルズ(1985年)
電子書籍
全巻セット
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