【書評・紹介】『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。』 夕蜜柑
非常識な方法でVRMMOを攻略!?
テンポの良さと可愛さが魅力なゲーム系小説!

| ストーリー | |
| 描写 | |
| キャラクター | |
| テンポの良さ | |
| 独自性 | |
| 楽しさ | |
| 電子書籍 | 有り |
| 他のメディア展開 | コミック、テレビアニメ、ゲーム |
あらすじ
どんな攻撃もノーダメージ! ラスボス級大型新人、出陣!
「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。」 夕蜜柑[カドカワBOOKS] – KADOKAWA
ステータスポイントをVITのみに捧げた少女メイプル。その結果得たのは、物理・魔法攻撃・状態異常無効に強豪プレイヤーも一撃死のカウンタースキル!? 自らの異常さに気づくことなく、今日も楽しく冒険に挑む!
書評
シリーズ累計発行部数は160万部突破!
テレビアニメ化も果たした人気作『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。』
通称『防振り』の第1巻です。
1巻は本編部分と書き下ろしの短編小説によって構成されているので、分けて紹介していきます。
本編
舞台はゲームの中。
所謂、VRMMOと呼ばれるゲームの世界を舞台に、
主人公・メイプルやその仲間達がゲームをプレイしていくお話。
ゲームの世界に閉じ込められるとか、ゲームの生死が現実世界にも影響する、
といったことは一切ありません。
可愛い女の子がゲームで遊ぶ。
言ってしまえばそれだけの物語です。
そんな中で特徴的なのが、タイトルにもある「防御力に全振り」の部分。
物語の舞台となるゲーム、「NewWorld Online」はファンタジーRPG。
魔法あり、モンスターがいる世界で強くなっていくゲームです。
そして、こうしたRPGでよくあるシステムとして、自分のステータスを自分好みにすることができるという機能があります。
攻撃力に多く割り振ったり、スピードに多く割り振ったり、MPに多く割り振ったり。
しかし、多く割り振ると言っても、少し差を付ける程度が普通。
なのにメイプルは全てを防御力(VIT)に割り振るという。。。
そして、一般的ではない奇想天外・非常識的な方法でゲームをプレイしていくという。。。
本作の1つ目の魅力は、この
にあると思います。
詳細は書きませんが、なぜそうなる!?ということがかなり多いです。
ゲームが好きな人であっても、展開が全く予想できない。
そこが魅力です。
そして、その普通じゃないゲーム攻略の根底にあるのはメイプルのプレイスタイル。
黒と赤を基調とした重装備をまとっている表紙の女の子が主人公・メイプルこと本条楓。
とても可愛い女の子。
しかし、ゲームの進め方が普通じゃない!
誰も思いつかないであろう、あんな方法やこんな方法でゲームを攻略していきます。
ゲーム系小説というジャンルの中での独自の部分をキャラクターの性格と結びつけている作品です。
そして、もう1つの特徴もとい魅力が、
ゲームをプレイする物語です。
MMORPGというゲームは多くのプレイヤーが同じ世界で同時にプレイするものです。
当然、誰かと友達になったり、攻略情報を話し合ったりなど、プレイヤー同士での交流が生まれます。
むしろそこがMMOの魅力でもあるでしょう。
そんなゲームに突如として現れた可愛いけど、どこかおかしい女の子。
当然ゲーム内で話題となります。
その主人公の話をする他のプレイヤーを、掲示板のやり取りを描くという形で描写しているのが本作の特徴の1つであり、魅力です。
物語の目線は基本的に主人公であるメイプル。
従って、いやそうはならんだろという展開であっても、主人公目線から描かれていることで読者は段々とその特異性に慣れてきます。
その魅力の1つである特異性に慣れさせないために、他の一般的なプレイヤー目線から見た主人公を描く。
そして、その描写に掲示板という方式を採用し、地の文なしの会話文のみで、本当に他のプレイヤーが話しているように描く。
この部分が本作の独自性を際立たせている部分であり、また魅力であると思います。
本作は所謂「なろう系」。
小説家になろうというサイトに投稿されている小説。
ネット上のサイトに投稿されているからこその自由な描写。
その魅力を最大限に活かしたなろう系小説と言えると思います。
狐印先生によるイラストもとっても良いです。
基本は表紙のような可愛いタッチ。
しかし、ドラゴンなど格好良く描くべきところはメリハリをつけてしっかりと。
オススメです!
書き下ろし番外編 防御特化と一層めぐり。
本編中盤~後半部分を膨らませた短編小説です。
ページ数は56ページ。
タイトルの通り、メイプルとその友人・サリーがゲーム内を色々と巡るストーリー。
ただ、本作は1章が10ページ~20ページで描かれている比較的テンポの速い小説であり、
そこと比較するとこの短編小説はかなり長め。
そういうこともあってかやや間延び感。
本編と比べると、というか続けて読むと少し違和感を感じ、個人的には低評価でした。
総評
テンポも良く、すっきりとしていて、主人公が可愛く、掲示板という自由な描写もあり、
まさにライトノベルといった小説。
系譜としてはやはり「なろう系」に属するのでしょうが、もっと大きな括りで見ると冒険小説の系譜にも属しているように思います。
冒険小説が、
未知に向かっての冒険を行い、降りかかる危機を克服していく主人公を描いた物語、とするならば
本作は、
人とは違うやり方でゲームという名の冒険に挑み、強敵の遭遇やゲームイベントをこなしていく主人公を描いた物語。
テレビアニメ2期も決定している大人気小説の第1巻。
是非お読みください!
全巻セット
単行本
電子書籍
dorasyo329
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