【書評・紹介】『スキキライ』 藤谷燈子
HoneyWorksの『スキキライ』を小説化!
リン、レン、ミクの織りなす青春恋愛小説
| ストーリー | |
| 描写 | |
| キャラクター | |
| ラブコメ度 | |
| 爽やかさ | |
| 電子書籍 | 有り |
| 他のメディア展開 | 楽曲 |
あらすじ
ニコニコ動画で殿堂入り楽曲続出!HoneyWorks作品待望の小説化!
「スキキライ」HoneyWorks [角川ビーンズ文庫] – KADOKAWA
青春系胸キュンロックの名手・HoneyWorksの人気曲「スキキライ」と「泣キ虫カレシ」が物語となって登場! 軽音部を舞台に鈴、蓮、未来、3人の知られざるエピソードが今、明かされる――!
書評
HoneyWorks。
ご存知でしょうか?
ニコニコ動画やYoutubeなどで楽曲を発表しているクリエイター集団です。
題材は主に青春!
ただ楽曲を投稿するだけでなく、歌詞やイラストで視覚的にも楽しめる動画が特徴的。
そして何より、歌い手はVOCALOID達。
初音ミクに代表される合成音声が楽曲に命を吹き込んでいます。
そんなHoneyWorksの楽曲の一つ。
『スキキライ』を小説化したのが本作です。
主要登場人物は、鈴、蓮、未来。
それぞれ、鏡音リン、鏡音レン、初音ミクというVOCALOIDが元となっているキャラクター。
舞台は私立逢坂学園。
逢坂学園軽音楽部(ハニーワークス)で繰り広げられる青春ものです。
蓮はそこで王子様的人気を誇るボーカル。
鈴はその蓮に好意を寄せられている家庭科部員。
そして、未来はその軽音楽部の伝説的人物。
在学中にスカウトされ、卒業を待たずに上京、デビューし今や大人気の歌姫。
物語は主に二つのパートに分かれています。
前半部は、鈴と蓮の物語。
鈴に対して一方的に好意を寄せる蓮とそれに迷惑している鈴。
そんな二人が一緒に曲を作ることになって。。。
後半部は、鈴と蓮に加えて未来の物語。
蓮と過去に何やらあった未来が逢坂学園の文化祭に凱旋することになって。。。
ですが、基本的には鈴と蓮を巡る物語です。
で、肝心の評価なのですが、なぜか低めになりました。
実を言うと、本作を初めて読んだのは中学生の頃。
その頃はとても面白くて爽やかで良い作品だと思ったのですが。。。
大人になってから読むと、読み方が変わるようです。
まず何より、蓮のキャラクター、こんなに嫌なヤツだったっけっていう。
蓮は王子様的人気を誇るボーカルです。
対して鈴は家庭科部員。
表紙絵を見ると金髪で派手って感じもしますが、基本的には大人しめな女の子というイメージ。
そんな鈴に蓮が好意を寄せている。
蓮に好意を持つ女の子は鈴のことをどう思うか。
女性の世界は怖いです。
しかし、そんなことお構いなしで、鈴にアタックしていく蓮。
いや、わかるんですよ。
一番悪いのは周囲の女子たちだって。
でも、鈴がどう思うか、どう感じるか、考えてもいいと思うんです。
最終的にどう転ぶにしたって。
その一方て、ストーリーや描写は、何かおめでたいというか。
いや、女性向けライトノベルに何を求めているのかって言われるとあれなんですけど、
そんな単純に行かないよねえっていう。
片や女子コミュニティの恐ろしさを描きながら、
片や理想化された青春、恋愛模様を描く。
理想化するならとことん理想化して欲しいし、
現実を描くんならとことん現実を描いて欲しいという。
そして後半。
未来が、初音ミクが重要なキャラクターということはわかるんです。
蓮との過去を描くのも良いんです。
それが三角関係になっているのもいいんです。
むしろ好きです。
だけど、その終わり方というかが。
蓮さんや、それって浮気じゃない?ってちょっと思いました。
良い場面なのはわかる。
出逢いと別れ、会者定離を描きたいし、読者を感動させたいのもわかる。
でも、そこでそれ?っていう。
ネタバレになるので、具体的なことは書けませんけど。
感動的な場面なのに、そこが引っかかりました。
とにかく言いたいことは、
本作の楽しみ方はそんな小説的な楽しみ方ではなく、
やはり音楽を聞いて、小説を読むことでしょう。
『スキキライ』。
そして『泣き虫カレシ』。
更には『ハジマリノサヨナラ』。
本作には上記3つの楽曲が登場します。
これらの曲が歌われるタイミング、地の文にわかりやすくスペースがあります。
そこで、登場人物たちが歌うこの曲を実際に聞く。
それが、本作の一番の楽しみ方であると思います。
歌詞だけだとわからない、
否、イラストと歌詞と音声による動画を見るからこそ感じられる、彼ら彼女らの物語があると思います。
HoneyWorksの楽曲を小説化した一作。
是非お読みください!
文庫本
電子書籍
dorasyo329
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