【書評・紹介】『幼女戦記 11 Alea iacta est』 カルロ・ゼン

2022年8月19日小説,ダークファンタジー,異世界もの,異世界転生(小説),SF小説,戦記小説,バトル・アクション,ファンタジー,ライトノベルアニメ映画,テレビアニメ,カルロ・ゼン,篠月しのぶ

賽は投げられた。
遂に動き出す帝国軍。
その裏には幼女。

幼女戦記11巻の表紙

著者:カルロ・ゼン
イラスト:篠月しのぶ

シリーズ既刊のネタバレを含みます!
第1巻はこちら。

シリーズの紹介はこちら

ストーリー
描写
キャラクター
続きが気になる度
独自性
電子書籍 有り
他のメディア展開 コミック、テレビアニメ、アニメ映画、オーディオブック
広告

あらすじ

幼女、暗躍す。
戦争を続ける愚かさは、誰の目にも明らかである。
講和派としてレルゲンがイルドアに飛び懸命の外交折衝を行うも
失敗した場合の予備計画を巡りルーデルドルフ大将が暗躍。
これ異を唱えた盟友・ゼートゥーア大将は必要の女神に奉仕する。
『障害物は排除されねばならない』と。
義務。
必要。
友情。
何が正しかったのかすら、見えなくなる総力戦。
昨日迄の正義は、今日の不正義。
それでもすべては祖国の未来のために。

「幼女戦記 11 Alea iacta est」 カルロ・ゼン[新文芸] – KADOKAWA

書評

存在Xによって異世界に転生させられ幼女となったサラリーマンの戦いを描くライトノベルの第11巻です。

東にゼートゥーア閣下、西にロメール将軍、中央にルーデルドルフ閣下。
そして動き回る幼女と続く戦争。
その裏では「予備計画」。
という内容だった10巻。

11巻はその「予備計画」を巡って遂に話が大きく動く巻です。
そして、既刊とは桁違いに濃密な巻とも言えると思います。

まずは特筆すべき点。
今までも、記者などが戦後から戦前を振り返るといった章がありました。
8巻の第壱章、「とある記者のみる東部戦線」の冒頭などです。
そして本巻も第弐章に「回顧録」というそのままの名前の回顧録が収録されています。
内容は帝国とイルドアのやり取りを振り返るもの。
そして、その筆者は、
レルゲン大佐です。。。

そして回顧録のみに留まらず、本巻の主役はレルゲン大佐であると言わんばかりに、レルゲン大佐の活躍が描かれます。
それこそ、8巻でのゼートゥーア閣下のように。

もちろんゼートゥーア、ルーデルドルフ両閣下もいつも通りに描かれます。
そう、いつも通りに。

唯一違うところがあるとすれば、第壱章からエンジン全開でぶっ飛ばしているところでしょうか。
いや、正確には今までの物語が起と承であり、遂に転、あるいは結に突入したということなのかもしれません。

一つ言えることがあるとすれば、この11巻ほど、7巻での出来事を悔やむ巻はないであろうということ。
今までも個を犠牲にし軍に奉仕する軍人が描かれてきましたが、遂に一線を超える者が現れます。
これが戦争であることを、この時が戦時下であることを思い出させるような11巻です。

とまあかなり重厚で濃密なストーリーが始めから終わりまで続くわけですが、もちろんその中にもオアシスがあるわけで。
この11巻でもヴィーシャが可愛いです。
391ページの挿絵は必見です。

さて、11巻の副題は「Alea iacta est」。
意味はラテン語で「賽は投げられた」。
ご存じの方も多いでしょう。
かのカエサルがルビコン川を超える時に言った言葉です。

もう後戻りすることはできない。遂に一線を超えてしまった。

帝国、そしてターニャの運命や如何に。
幼女戦記11巻、是非お読みください!

なお、アニメイトでは『幼女戦記』の全巻セットを12%ポイント還元で発売中です(2022年4月11日時点)。
税込み13,310円で、1452ポイント獲得。
幼女戦記は1冊1000円ほどですから、実質1冊分お得。
買うなら今です!

単行本

電子書籍

関連作品

The following two tabs change content below.
自称システムエンジニアのくせに、農学系の地方国立大に通うおかしな生き物。 ひつぎ教育研究所社長。 好物は恋愛小説と生物学、哲学。BL以外はなんでも読む雑食。 一応、将棋のアマ三段。