【書評・紹介】『幼女戦記 12 Mundus vult decipi, ergo decipiatur』 カルロ・ゼン

2022年8月19日小説,ダークファンタジー,異世界もの,異世界転生(小説),SF小説,戦記小説,バトル・アクション,ファンタジー,ライトノベルアニメ映画,テレビアニメ,カルロ・ゼン,篠月しのぶ

ゼートゥーア閣下が大暴れ。
求めるものは「最良の敗北」。
イルドアに加え合衆国が参戦した世界大戦の行く末や如何に。

幼女戦記12巻の表紙

著者:カルロ・ゼン
イラスト:篠月しのぶ

シリーズ既刊のネタバレを含みます!
第1巻はこちら。

シリーズの紹介はこちら

ストーリー
描写
キャラクター
続きが気になる度
独自性
電子書籍 有り
他のメディア展開 コミック、テレビアニメ、アニメ映画、オーディオブック
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あらすじ

幼女、「最良の敗北」を求める。
戦場で勝利し、戦場で勝利し続け、しかし帝国は破滅へ一直線。
爛れ切った愛国心と、残酷な現実の抱擁を経て
ゼートゥーアは「世界の敵」たるべく舞台を作り上げていく。
死に逃げることも出来ない参謀本部の責任者として
ゼートゥーアが求めるのは『最良の敗北』なのだ。
言葉よりも、理性よりも、ただ、衝撃を世界に。
世界よ、刮目せよ、恐怖せよ、そして神話に安住せよ。
我こそは、諸悪の根源なり。
なお。付き合わされる幼女曰く、大変辛い。

「幼女戦記 12 Mundus vult decipi, ergo decipiatur」 カルロ・ゼン[新文芸] – KADOKAWA

書評

存在Xによって異世界に転生させられ幼女となったサラリーマンの戦いを描くライトノベルの第12巻です。

巨星墜つ。
ルーデルドルフ閣下は死んだ。
ゼートゥーア閣下の予期せぬところで。
しかし、事態は急変。
イルドアと合衆国が武装中立同盟を締結。
結果、ルーデルドルフ閣下の構想通り、イルドアへの侵攻が決定される。
そして、レルゲン大佐が怒涛の進撃を繰り広げた11巻。

12巻はその続き。
イルドアとの戦いが続きながらも、「最良の敗北」を求めるゼートゥーア閣下。
そしてその手足となって働く、ターニャ、レルゲン大佐、ウーガ中佐の面々。
武装中立同盟の盟約に従い参戦した合衆国との戦いも始まる中、各々は最善を追い求める。

そんな12巻ですが、書き出しから度肝を抜かれます。
プロローグはとても丁寧なロリヤさんの独白から始まるのですが、これがまた。
面白いです。

そして一番注目すべきイルドアとの戦い。
8巻以降ずっとゼートゥーア閣下のことを称賛しているような気がしますが、この12巻も例に漏れず。
ゼートゥーア閣下の独壇場としか表現できません。
帝国の兵站をずっと担ってきたゼートゥーア閣下だからこその作戦。

本巻には「医学的には」極めて健全なあのメアリーも登場しますが、表の主人公がターニャであれば、裏の主人公はこのメアリーと思っていた方も最初の頃は多かったのではないでしょうか。
しかし、ことこの段階に至っては裏の主人公はメアリーではないと断言できます。
裏の主人公はゼートゥーア閣下です!間違いなく。
なんなら表の主人公かもしれません。

それくらいにはゼートゥーア閣下がゼートゥーア閣下する12巻です。

ちなみに、ここ数巻全然可愛らしくなくむしろ恐ろしくもあったメアリーですが、この12巻では、篠月しのぶ先生のあとがきで、とってもかわいい「やさしい世界線」のメアリーが見られます。
合衆国にいた頃のメアリーが懐かしい。。。

もちろん、メアリーが登場するということはあの変態さん(ドレイク中佐)も登場します。
しかし、まあ大方予想通りの展開です。
なぜこの世界の佐官はみんな苦労するのでしょう…?

そんな12巻の副題は「Mundus vult decipi, ergo decipiatur」。
意味はラテン語で「世界は騙されたい、故に騙される」というような意味合い。
もう誰の言葉かおわかりですね?

ルーデルドルフ閣下亡き後、ゼートゥーア閣下が大暴れ。
求めるものは「最良の敗北」。
幼女戦記12巻、是非お読みください!

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自称システムエンジニアのくせに、農学系の地方国立大に通うおかしな生き物。 ひつぎ教育研究所社長。 好物は恋愛小説と生物学、哲学。BL以外はなんでも読む雑食。 一応、将棋のアマ三段。