【書評・紹介】『虚構推理』 城平京

2022年8月19日小説,NL(HL、異性愛),警察小説,探偵小説,ローファンタジー,和風ファンタジー,大学生(恋愛),年の差,本格ミステリ大賞,バトル・アクション,ファンタジー,ミステリー,恋愛小説片瀬茶柴,清原紘,城平京,テレビアニメ

本格ミステリ大賞受賞!
一眼一足・知恵の神となった少女と妖怪を喰らった男が織り成す和風ファンタジーミステリー。
都市伝説の怪異に合理的な虚構の推理で立ち向かう!

著者:城平京
イラスト(鋼人七瀬):清原紘
イラスト(講談社タイガ):片瀬茶柴

ストーリー
描写
キャラクター
ラブコメ度
予想を裏切られる度
独自性
電子書籍 有り
他のメディア展開 コミック、テレビアニメ
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あらすじ

巨大な鉄骨を手に街を徘徊するアイドルの都市伝説、鋼人七瀬。
人の身ながら、妖怪からもめ事の仲裁や解決を頼まれる『知恵の神』となった岩永琴子と、とある妖怪の肉を食べたことにより、異能の力を手に入れた大学院生の九郎が、この怪異に立ち向かう。その方法とは、合理的な虚構の推理で都市伝説を滅する荒技で!?
驚きたければこれを読め――本格ミステリ大賞受賞の傑作推理!

『虚構推理』(城平 京,片瀬 茶柴):講談社タイガ|講談社BOOK倶楽部 (kodansha.co.jp)

受賞歴

第12回本格ミステリ大賞小説部門 受賞
2012年版本格ミステリ・ベスト10 第4位

書評

テレビアニメ化もされ、2022年からは第2期の放送が予定されている『虚構推理』の原作本です。

なお本作は、
2011年に「講談社ノベルス」から『虚構推理 鋼人七瀬』という題で、
2015年に「講談社文庫」、
2019年に「講談社タイガ」から『虚構推理』という題で
出版されていますが、タイトルと表紙が違うだけでストーリーに違いはありません。

さて、虚構推理。
デジタル大辞泉によると「虚構」とは

1 事実ではないことを事実らしくつくり上げること。つくりごと。
2 文芸作品などで、作者の想像力によって、人物・出来事・場面などを現実であるかのように組み立てること。フィクション。仮構。

虚構とは – コトバンク (kotobank.jp)

では虚構の推理とは何なのか。
この部分が本書、ひいては本シリーズの一番面白いところであり、特筆すべき点です。

そんな本書の主人公は岩永琴子。
講談社タイガ版の表紙に描かれているステッキを持った可愛らしい女子大学生。
そしてあらすじの通り、妖怪からもめ事の仲裁や解決を頼まれる『知恵の神』です。
この妖怪からもたらされた揉め事などを岩永が虚構の推理で解決していくのが大まかなストーリー。
所謂探偵役のキャラだけあってとても頭が切れるのですが、それでいてやや子供っぽさが残るというか、時々ガラが悪くなるというか、品が悪くなるというか。。。
とても可愛らしく憎めないキャラクターです。

そんな岩永の相棒兼彼氏が大学院生の桜川九郎。
あらすじの通り、とある妖怪の肉を食べたことで特殊な力を持っています。
この力と岩永の推理が合わさることで事件は解決へ。

なお、2人はカップルであり、カテゴリにも恋愛小説と付け、評価項目にもラブコメ度を作っていますが、普通のカップルではありません。
いや、神とか妖怪を食べて異能とか出てきている時点で普通ではないのですが、そういう意味ではなく。端的に言えば岩永の一方通行感のあるカップル。
岩永は九郎のことが好きだけど、じゃあ九郎は…?

そんなアンバランスなカップルによるミステリーです。

そしてあらすじにもあるように、本作は妖怪が登場する和風ファンタジーの側面もあります。
しかし、妖怪や九郎の異能が登場するからといって科学が否定されるわけではなく、そうしたファンタジー要素があるからと言って推理が揺らぐわけでもありません。
あくまで妖怪らが登場する本格ミステリー。
途中勢いで押し切ろうとしていないかと感じる場面がなかったわけではありませんが、とてもうまくまとまっている推理小説です。

ストーリーは都市伝説が実体となった怪異・鋼人七瀬に合理的な虚構の推理で立ち向かうというもの。
怪異相手に虚構の推理で立ち向かうとは一体どういうことなのか?
是非お読みください!

なお、まとめ買いするならアニメイトがお得です!

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自称システムエンジニアのくせに、農学系の地方国立大に通うおかしな生き物。 ひつぎ教育研究所社長。 好物は恋愛小説と生物学、哲学。BL以外はなんでも読む雑食。 一応、将棋のアマ三段。