【書評・紹介】『杉下右京の冒険』 碇卯人

2022年6月21日小説,警察小説,探偵小説,ミステリー映画(実写),テレビドラマ,鳥飼否宇(碇卯人),東京,韓国

ドラマとはまた違った杉下警部が描かれるノベライズ本
相棒好きなら絶対に読んでおきたい推理小説!

著者:碇卯人

ストーリー
描写
キャラクター
推理の意外性
電子書籍 有り
他のメディア展開 テレビドラマ、実写映画、ゲーム、演劇

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あらすじ

大人気ドラマ「相棒」のオリジナル小説第2弾。三宅島、御蔵島を舞台にある男の死の謎に迫る「紺碧の墓標」、UFOの目撃談が思わぬ事件につながる「野鳥とUFO」の2編を収録。映画でもテレビでも見ることのできない杉下右京がここに!

朝日新聞出版 最新刊行物:書籍:杉下右京の冒険 (asahi.com)

書評

皆様ご存知、2000年からテレビ朝日系列で放送されている『相棒』のノベライズ本です。
主人公はもちろん杉下右京。
ドラマとはまた違った杉下警部の一面を見ることができます。

もちろん、『相棒』を見たことがない方でも十分楽しめる推理小説です。
しかしやはり『相棒』のあらましだけでも知っていた方が面白いので、読む前に『相棒』という作品の概観だけでも調べてみてください。

なお、前作『杉下右京の事件簿』を読まずとも1話完結故、問題ありません。
一方、時系列通りに読みたいのであれば事件簿を読んだ上で本作を読むことをおすすめします。

さて、本作『杉下右京の冒険』は『紺碧の墓標』、『野鳥とUFO』の2つの話からなります。
どちらもドラマ、映画の脚本にはなっておらず、ノベライズ本独自のストーリーです。
詳細は各話の書評にて。

紺碧の墓標

時間軸としては、Season7-9話で亀山くんが去ってから19話で神戸くんがやってくるまでの間。
亀山くんがサルウィンに旅立って半年が過ぎた頃のお話。

舞台は東京都三宅島。
例の如く、内村刑事部長から呼び出された杉下警部は、三宅島での事故死案件の検視へ行けと命じられる。
しかし毎度の如く細かい事が気になってしまい捜査することに。
そうしたら事故死の裏には思いもしない真実が隠されていて…というお話です。

そしてこの話では1話限りの杉下警部の相棒が登場。
三宅島署刑事課長の山本匡警部。
この山本警部が杉下警部に付き添って捜査をするというストーリー展開です。

三宅島という離島を舞台に、三宅島の様々な生物も関わって展開される推理小説。
三宅島の歴史、噴火と全島避難についても触れられます。

ドラマと共通する登場人物としては、前述の内村刑事部長に加え、中園参事官、鑑識の米沢さんらが少しではありますが登場。
ドラマの脚本と言われても違和感を感じないくらいうまくまとまっていて読みやすいです。

野鳥とUFO

時間軸としてはSeason7の19話で神戸くんが特命係にやってきてからSeason10の19話で去るまでの間。
「風邪を引いていてこれなかった。」、「ぼくの風邪は杉下さんからうつされたもの」とあるので、Season8の18話『右京、風邪をひく』の直後かもしれません。

舞台は韓国の首都ソウル。
ソウルの博物館から盗まれた壺が日本の警察に押収され、特命係の仕事の1つである証拠品の返還ということでソウルに赴いた杉下警部。
あっさり返還は済んだものの、そこでUFOを目撃したということを聞き調べ始める。
そうしたら事は思わぬ展開へ…というお話。

この話の1話限りの相棒はソウル地方警察庁警務部の警監(日本で言うところの警部)である尹徳泰ユン ドクテ
日本に研修に来ていたことがあり日本語が堪能な警察官。
暇ということもあって杉下警部に振り回される相棒です。

ドラマと共通の登場人物としては前述の通り、神戸くんが少しではありますが登場。
舌打ちもあります(笑)。

そんな野鳥とUFOはUFOの謎を推理していく内容なのですが、かなり社会的・風刺的な内容も含みます。
舞台が韓国ということもあって日本の占領下の話なども。
そういった意味で少し重たい作品です。

総評

ドラマと変わらず、杉下警部がらしさ全開で事件を解決していく推理小説です。
杉下右京の事件簿』では1話と2話が対になっていましたが、本作は逆に1話と2話に共通点が多いです。
どちらも社会的なストーリー、また両方に絡むとあるキー。

ドラマとはまた違った杉下警部が描かれるノベライズ本。
相棒好きなら絶対に読んでおきたい1冊です。
是非お読みください!

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