【書評・紹介】『死にたがりな少女の自殺を邪魔して、遊びにつれていく話。』 星火燎原
死神に寿命を渡し、時間を巻き戻せる時計を手に入れた男は、時計を使いとある少女の自殺を邪魔し続ける
邪魔し続けた先に訪れる感動の結末
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あらすじ
相葉純は死神に寿命を渡し、時間を巻き戻せる時計を手に入れた。理想の生活を手に入れた相葉は、ある日の夜に少女が自殺したというニュースを見た。なぜだか胸がざわついた相葉は、時間を巻き戻して少女・一之瀬月美の自殺を邪魔することにする。時間を巻き戻し、一之瀬の自殺を邪魔し続けるうち、二人の関係は徐々に変化していき……。生きづらい日々を少しずつ変化させる、小さな恋の物語。
死にたがりな少女の自殺を邪魔して、遊びにつれていく話。│宝島社の公式WEBサイト 宝島チャンネル (tkj.jp)
受賞歴
第4回ネット小説大賞 受賞
書評
この作品は、死神に寿命を渡し時を戻す時計を手に入れた主人公が、その時計を使って一人の少女の自殺を邪魔し続けるお話です。
希死念慮ちゃんともう家族同然な私としては、「死にたい」、「消えてなくなりたい」、「生きたくない」という気持ちが痛いほどよくわかるので、もし主人公の立場だったら、絶対に止めません。「よく頑張ったね。お疲れ様。私もすぐに逝くから。」って見送ります。
しかし、この主人公は少女の気持ちを理解しながらも、自殺を邪魔し続けます。
寿命を渡すというある種自殺することによって手に入れた時計を使って。
序盤、私は主人公に腹が立っていました。自殺を邪魔し続け、またその原因を除去しようとはしなかったからです。ただ苦しみを持続させるだけの行為。そんなのエゴ以外の何物でもありません。
ですが、そのエゴが、少女を少しずつ変えていきます。何度も自殺を止められるうちに。
そして、そのエゴによって主人公自身すらも変わっていきます。
しかし、寿命を渡すことで手に入れた時計。命のタイムリミットは刻一刻と迫ってきます。
寿命を渡すことで手に入れた時計によって出会った二人は、寿命を渡してしまったがために別れを迎えなければなりません。
その時主人公は、少女は何を思い何を願うのか。
この作品の真骨頂は後半、第五章にあります。
一章から四章はこの五章のためにあると言っても過言ではありません。
この第五章を読んで欲しいがために、私はこの本をおすすめします。
また、この作品の評価において私はキャラクターに星5をつけたわけですが、これは主人公でも少女でもなく、時計を渡した死神を大幅に加点した結果です。
この作品における死神は非常に考察のしがいがある存在です。
この死神という登場人物(登場神物?)がいることも、この本をおすすめしたい理由の一つです。
死神に寿命を渡し、時間を巻き戻せる時計を手に入れた男は、時計を使いとある少女の自殺を邪魔し続ける。
『死にたがりな少女の自殺を邪魔して、遊びにつれていく話。』
是非お読みください。
文庫本
電子書籍
dorasyo329
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