【書評・紹介】『白狐魔記 蒙古の波』 斉藤洋
きつねの目から見た元寇を描く。
大人にも子供にも読んで欲しい1冊。
シリーズ既刊のネタバレを含みます!
第1巻はこちら。
| ストーリー | |
| 絵 | |
| 描写 | |
| キャラクター | |
| 平易さ | |
| 独自性 | |
| 電子書籍 | 有り |
| 他のメディア展開 | オーディオドラマ |
あらすじ
「源平の戦い」の後、眠りについた白狐魔丸が目覚めたのは、80年後の鎌倉時代。北条時宗が執権となり「元」の大軍がおしよせていた。
蒙古の波 | 偕成社 | 児童書出版社 (kaiseisha.co.jp)
受賞歴
全国学校図書館協議会選定図書に選定
日本図書館協会選定図書に選定
書評
人の言葉を解し、神通力を操れるようになったきつね・白狐魔丸を主人公に描く歴史ファンタジー『白狐魔記』シリーズの第2巻です。
源義経一行に同行した1巻から85年。
時は鎌倉時代、文永の頃。
長い眠りから目覚めた白狐魔丸は各地を巡り、そして元寇(文永の役・弘安の役)へと巻き込まれていく。
第2巻はそんなお話です。
一応、1巻のあらましも書かれており、この2巻から読み始めても問題はありませんが、やはり1巻から読まれることをおすすめします。
さて、第2巻は元寇。
表紙に書かれている武士は、元寇と言えばあの人の竹崎季長!
誰それ知らないという方もこの絵を見れば思い出すのでは?
この絵は蒙古襲来絵詞。
元寇の様子を描いた貴重な資料として、小学校や中学校の社会の教科書で一度は目にしたことがあるはず。。。
ここに描かれ、そしてこの絵を描かせたのが竹崎季長です。
1巻で佐藤忠信が担ったポジションを受け継ぐのがこの竹崎季長。
他にも、
日蓮宗(法華経)の宗祖である「日蓮」、
その日蓮の有力な檀越(お布施をする人)である「四条金吾」、
時の執権「北条時宗」、
その異母兄で六波羅探題南方代官の「北条時輔」などの歴史上の人物が登場します。
更にはオリジナルキャラクターで時輔の家臣「市谷小平太」、
不思議なお姫様「雅姫」、
物語のカギを握る「ブルテ・チョノ」
なども登場。
もちろん白狐魔丸のお師匠でもある仙人様も1巻に引き続いて登場します。
1巻は白狐魔丸の生い立ちや仙人様との出会い、修行などに文量が割かれ歴史部分は少なかったですが、今回は丸々歴史と言っていいくらいに歴史上の出来事と白狐魔丸の関係が描かれており、時代小説としての面白さが更に際立っています。
もちろん1巻同様、きつねの目から見た人の描写もとても興味深いです。
1巻では武士である佐藤忠信に焦点が当てられましたが、今回は同じく武士である竹崎季長、そして元寇に焦点が当てられています。
きつねの目から見た元寇を描く。
大人にも子供にも読んで欲しい『白狐魔記』シリーズ第2巻!
是非お読みください!
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