【書評・紹介】『魔法科高校の劣等生 23 孤立編』 佐島勤
暴かれてしまったトーラス・シルバーの正体
魔法師の未来を決める計画が動き出す
既刊のネタバレを含みます。
第1巻はこちら。
| ストーリー | |
| 描写 | |
| キャラクター | |
| 独自性 | |
| 電子書籍 | 有り |
| 他のメディア展開 | コミック、TVアニメ、アニメ映画、ゲーム |
あらすじ
遂に暴かれるトーラス・シルバーの正体。その時達也が下した決断とは!?
「魔法科高校の劣等生(23) 孤立編」 佐島 勤[電撃文庫] – KADOKAWA
二〇九七年、四月末。戦略級魔法の使用はブラジル軍だけにとどまらず、ギニア湾岸にて大亜連合により戦略級魔法『霹靂塔(へきれきとう)』が使用される。
魔法が戦火を拡大し、世界を包んでいく。魔法を使った者への非難。魔法を作った者への非難。
魔法師への逆風が強まる中、魔法の平和的利用として、USNAの研究者であるエドワード・クラークから『ディオーネー計画』という壮大な宇宙開発プロジェクトが提案される。
そして、選ばれた人員の中にはトーラス・シルバーの名前が。これをきっかけに達也がトーラス・シルバーであることが白日の下にさらされてしまうのだった――。
達也と深雪に新たな試練の時が訪れる。
受賞歴
このライトノベルがすごい! 2020 2010年代総合ランキング 第8位
書評
シリーズ累計発行部数は2200万部突破の大人気シリーズ第23巻です。
詩奈と侍郎の物語が描かれた22巻。
その最後、つかさを巡る達也と十文字克人のやり取りが描かれました。
23巻はこの達也と十文字先輩の対立。
そして、戦略級魔法の使用に伴って強まる魔法師への風当たり。
更には、暴かれてしまうトーラス・シルバーの正体。
これらを描く物語です。
注目すべき点はやはり
一高の先輩後輩。
四葉の次期当主の婚約者と十文字の当主。
幾度となく共闘してきた二人が遂に。。。
そしてこの二人の関係を語る上で忘れられないのが七草真由美。
色々とありましたから。
そして色々と思うところがあるはずです。
にも関わらず、はっきり言ってその描写はありません。
率直に残念です。
その代わりなのか、はたまたこれを描きたかったから七草先輩の描写を省いたのか定かではありませんが、
表紙にある通り、達也と深雪の濃厚な描写があります。
が、これもどうなんだろうと。
いや、確かにライトノベルであることを踏まえれば、まあよくある書き方でしょう。
ですが、もう23巻も続いてきて、キャラがもう完全に立っている中で、
こんな魂胆が見え透いた無理のある描写をする必要があったのか。
個人的に結構不満です。
一方で、本作のテーマの一つである魔法師と一般人の関わり。
こちらはどんどん面白くなってきます。
22巻で達也は次のように述べました。
共存を望まない相手との共存は、困難を極める
『魔法科高校の劣等生 22 動乱の序章編〈下〉』 94ページより
その共存の形として、今巻では一つの案が示されます。
USNAの研究者であるエドワード・クラークの提案、『ディオーネー計画』。
木星の衛生・カリストの氷を魔法を使って金星に運び、金星を人が住める環境にしようというもの。
そしてこの計画のメンバーに指名されたのが、トーラス・シルバー。
これが先述の達也と十文字先輩の更なる対立にも繋がっていきます。
魔法師の未来はどうなるのか。
魔法師と人間の関係を巡る物語が大きく動き出す23巻です。
是非お読み下さい!
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