【書評・紹介】『魔法科高校の劣等生 24 エスケープ編<上>』 佐島勤

2023年3月3日小説,NL(HL、異性愛),高校生(青春),SF小説,高校生(恋愛),このライトノベルがすごい!,青春小説,身分違いの恋,バトル・アクション,ライトノベル,恋愛小説テレビアニメ,小説家になろう,佐島勤,石田可奈

ディオーネ計画に対する達也の計画は「ESCAPES計画」

著者:佐島勤
イラスト:石田可奈

既刊のネタバレを含みます。
第1巻はこちら

ストーリー
描写
キャラクター
独自性
電子書籍 有り
他のメディア展開 コミック、TVアニメ、アニメ映画、ゲーム
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あらすじ

迫る十三使徒の超遠距離魔法――!! 魔法師の未来を切り開け!
「トーラス・シルバーは、国立魔法大学付属第一高校三年生、司波達也氏である」
 七賢人の一人レイモンド・クラークによるビデオメッセージは日本だけでなく、世界中に大きな波紋を投げかけた。
 そして、実質の魔法師追放計画ともいえる『ディオーネー計画』。達也はこれに対抗すべくかねてより研究をしていた恒星炉を用いたプロジェクト『ESCAPES計画』を発表する。
 それは深雪のため、魔法師の未来のため、達也が選んだ道であった。
 時を同じくして、滅んだはずの周公瑾と対決する光宣。さらに、十三使徒の戦略級魔法が達也を捉える!?
 達也と深雪に最大の危機が訪れようとしていた――。

「魔法科高校の劣等生(24) エスケープ編<上>」 佐島 勤[電撃文庫] – KADOKAWA

受賞歴

このライトノベルがすごい! 2020 2010年代総合ランキング 第8位

書評

シリーズ累計発行部数は2200万部突破の大人気シリーズ第24巻です。

十文字克人との決闘に勝利した達也。
しかし、第一賢人を名乗るレイモンド・クラークに司波達也がトーラス・シルバーであることをバラされてしまった23巻。

やっとトーラス・シルバーの正体が明らかになりました。
そして動き出すのは、以前から語られてきた達也の夢。

魔法師を巡る環境、ディオーネ計画への参加要請、そして明かされたトーラス・シルバーの正体。
これらの問題を一挙に解決する妙手。
それがエスケープ計画です。

そんな24巻で注目して欲しいのは、ずばり表紙絵!
水波、そして深雪が描かれています。

そしてこの24巻の表紙絵を対になっているのが次巻、25巻の表紙絵。
描かれているのは光宣、そして達也。

古都内乱編で示唆されていた物語が遂に始まります!

というくらいでしょうか。
上下巻の上巻である以上、やむを得ない部分ではありますが、まあやっぱり。。。

トーラス・シルバーの正体が達也であるというかれこれ20巻以上に渡って隠されてきた事実が白日のもとにさらされるという大きな出来事があるとはいえ、
23巻はトーラス・シルバーは高校生であるということが明らかになっての物語でしたし、
その分インパクトに欠けます。

アクション部分に関しても、さしたる戦闘がなかったから入れたんだろうなということがわかるくらいの無理矢理感、ないしは論理崩壊。

なんでしょう。
物語の焦点が定まっていないから、ぼやっとした感想を抱くというか。

24巻の主題はあくまで、
23巻で描かれたディオーネ計画を巡るあれこれに対する答え合わせ、解決策としての
「ESCAPES計画」だと思っていたのですが、

起承が23巻で、24巻の前半が転結。そして後半がまた起みたいな。
あるいは、24巻だけで起転承承承起みたいな。

ものすっごく簡単に言ってしまえば
「ESCAPES計画」を発表したトーラス・シルバーこと司波達也をもっと描いて欲しかった。
海外勢の動きとか他キャラの描写とかは次巻にまわして、この巻だけはそれこそ一桁巻のように達也にだけ焦点を絞ってほしかったという感想です。

だって、もうずっと前から達也の夢として語られてきたんですよ?
それがやっと形になって、計画お披露目になって。
それなのに、付随して起こるあれこればかりにページが割かれて、
肝心の実現に向けての動きが思ったよりも少なくて。

そこが結構不満でした。

一方で、ラストの展開は度肝を抜かれます。
25巻を読むのが怖くなるラストです。

25巻へと繋がる24巻。
是非お読み下さい!

文庫本

電子書籍

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自称システムエンジニアのくせに、農学系の地方国立大に通うおかしな生き物。 ひつぎ教育研究所社長。 好物は恋愛小説と生物学、哲学。BL以外はなんでも読む雑食。 一応、将棋のアマ三段。