【書評・紹介】『君に恋をするなんて、ありえないはずだった そして、卒業』 筏田かつら

2022年8月19日小説,NL(HL、異性愛),高校生(青春),高校生(恋愛),もしかしたら今どこかで本当に紡がれているかもしれない恋の物語,青春小説,ネット小説大賞,恋愛小説筏田かつら,U35,小説家になろう

偶然か運命か
付かず離れずすれ違う若い二人の恋の物語 完結!

著者:筏田かつら
イラスト:U35

※前巻のネタバレを含みます。
前巻はこちら

ストーリー
描写
キャラクター
感動度
幸福度
電子書籍 有り
他のメディア展開 コミック
広告

あらすじ

普通に過ごしていれば、接点なんてなかったはずの飯島靖貴(いいじまやすき)と北岡恵麻(きたおかえま)。徐々に仲良くなり、「好き」という気持ちも芽生え始めていたところで、恵麻が友達に放った陰口を靖貴は耳にしてしまう。すれ違ったまま迎えた一月、大学受験を控えた靖貴は「遠くの大学を受ける」という選択肢を考え始めて……。不器用すぎる二人の恋は、どう卒業を迎えるのか。

君に恋をするなんて、ありえないはずだった そして、卒業│宝島社の公式WEBサイト 宝島チャンネル (tkj.jp)

受賞歴

第4回ネット小説大賞 受賞

書評

予想だにしないすれ違いで終わってしまった前巻。
本巻はそのすれ違いによって二人はどこへ向かっていくのかという物語です。

たとえ好き合う二人がいたとしても、恋人になれるとは限りません。
想いを伝えることなく、互いが互いに好きあっていたとも知らず、時の流れに伴って離れていってしまう。こういったことの方が現実ではきっと多いはずです。
だからこそ、一時期以下のセリフがネットで話題となったのです

今日も、世の中は「リア充」で溢れかえっている。
だが、俺はリア充たちをむしろ尊敬している。
人は「リア充氏ね」と嘆く。ケド、それはお門違いだ。
彼らだってなんの苦労もせずに、「現実リアルの充実」を手に入れたわけじゃない。
代価として「勇気」を振り絞った!!
フラれるリスクを背負って、「最初の一歩」を踏み出したのだ!!!

ネガティブレイン

別作品からセリフを引用しましたが、これは恋愛の全てに言えること。
勇気を振り絞るからこそ、
リスクを背負い最初の一歩を踏み出したからこそ、人は結ばれるんです!

飯島と北岡は勇気を振り絞れたのか。リスクを背負い一歩を踏み出せたのか。
そしてすれ違いを乗り越えられたのか。

前巻から引き続き本巻も彼ら二人を取り巻く友人達がとてもいい味を出しています。
主人公、飯島靖貴の友人 斉藤克也。噂で苦しむ飯島に変わらず接し、そして助言を与えます。
同じく友人の田村ななみ。彼女の一言で飯島の人生が変わります。
北岡の友人で飯島とも親しくなった磯貝久美子。彼女が飯島に口にした言葉はもう、涙無しには読めません。
北岡の幼馴染の木村晋。なんでこうイケメンって性格までイイんでしょうね…。

偶然か運命か、付かず離れずすれ違ってしまった二人が迎える結末とは。
作品後半に収録されている『遠回りしたぶん、たくさん増えたもの』も必見です。
ぜひお読みください!

そして『君恋シリーズ』はまだ終わりません!
前日譚やその後を含む短編集はこちら

文庫本

電子書籍

関連作品

The following two tabs change content below.
自称システムエンジニアのくせに、農学系の地方国立大に通うおかしな生き物。 ひつぎ教育研究所社長。 好物は恋愛小説と生物学、哲学。BL以外はなんでも読む雑食。 一応、将棋のアマ三段。